ドクターX4 (遠藤憲一さん)

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遠藤憲一さんは、テレビ朝日系列の毎週木曜夜9時枠にて放送されている連続ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~(第4シリーズ)』に海老名敬 役で出演しました。
先日は第6話が放送されました。
●あらすじと感想
病院長・蛭間重勝(西田敏行さん)の責任問題に発展した論文盗用疑惑問題。
蛭間はマスコミを集めて会見を開く。辞職を発表するのかと思いきや、論文盗用を真っ向から否定。なんと会見の場に元の論文の執筆者であるジョン・スターキー(イアン・ムーア)とその部下のロック・シュリンプ(坂元健児さん)、それから金沢から駆けつけた海老名敬(遠藤憲一さん)も登壇する。海老名は、論文はスターキーのもとシュリンプと自分が共同執筆したもので盗用ではないと主張。さらに蛭間が、スーターキー、海老名両名による新たな論文があると発表する。それは「開心術を用いない心房内進展巨大肝細胞癌切除」で、世界で誰もやったことのない術式、名付けて“東帝大学術式2016 秋スペシャル”であるとのこと。どうやら海老名が行く学会にたまたまスターキーとシュリンプも出席したので、協力を持ちかけたようだ。スターキーはお金と権力が大好きな、いわばアメリカ版の蛭間なので話に乗ったというわけだ。
スターキーと海老名の新しい論文は、臨床例のない机上の空論だった。そのことは海老名はもちろんこと、蛭間も分かっていた。蛭間は、「東帝大学病院が不可能と思えるようなオペに果敢にチャレンジする」といった姿勢を世間に示すことに意義があり、「論文の症例に合致する患者がいなかった」で済ませればいいと考えていた。ところが、論文の新術式を必要とする患者が現れる。それはスターキーの部下のシュリンプだ。シュリンプは、スターキーと一緒に帰国するために東帝大学病院を出ようとしたところで倒れた。検査の結果、心房内進展巨大肝細胞癌であることが判明する。スターキーはシュリンプを東帝大学病院に押し付けて帰国してしまう。大門未知子(米倉涼子さん)は、論文を書いたのはシュリンプで、自分が心房内進展巨大肝細胞癌であることを知ってて論文に命を救ってほしいという希望を託したのだと見抜く。その上で自分に手術させてほしいと申し出るが、蛭間の命令でオペの許可が出ないのだった…。
シュリンプは、スターキーにへつらい倒すことで後ろ盾を得て教授という地位を築きました。そんな彼は、海老名が自分と同種の人間で、蛭間の命令には逆らえないと見抜いていました。
ところが今回の海老名は違いました。手術を行うことにして、蛭間に反旗を翻したのです。恐らくシュリンプに自身の姿を重ねて同情したのでしょう。海老名が「私だって医者です。救える命は助けたい」と言っていたのが印象的でした。
一方、未知子は、蛭間に続いて副院長の久保東子(泉ピン子さん)からも手術をするなと言われますが、当然のことながら聞く耳を持ちません。その際に未知子が東子に向かって言った「あんたたちの勝った負けただなんて私にはどうだっていいの!(病院を)掃除するだなんて言って、あんたは力が欲しいだけなんじゃないの?患者の命を権力争いの駆け引きに使うな!」という言葉が印象的でした。
そして、未知子、海老名、加地秀樹(勝村政信さん)、原守(鈴木浩介さん)たちは「開心術を用いない心房内進展巨大肝細胞癌切除」のオペを行います。未知子は“知恵の輪”からヒントを得て、机上の空論だった論文を独自の手法で十分にフォローして実現させ、シュリンプを救いました。世界初症例です。
海老名は手術前に半ば強引に蛭間と誓約書を交わして、オペが成功したら自分に然るべき役職を用意するという約束を取りつけていました。でも手術を事実上行ったのは未知子であったため、それを理由に誓約書を破棄されてしまいました。そして蛭間から「東帝大学それから系列の病院に座る椅子はない」と言われてしまいました。
クーデターが失敗に終わった海老名は、「医者の勝ち負けなんかはどうでもいい。患者が勝たなきゃ意味がない」という未知子が昔言った言葉を胸に金沢に戻っていきました。彼にはまた復活してほしいものです。