HOPE 期待ゼロの新入社員 最終回 (遠藤憲一さん)

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遠藤憲一さんは、フジテレビ系列の毎週日曜夜9時枠にて放送されていた連続ドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』に織田勇仁 役で出演しました。
昨日は最終回(第9話)が放送されました。
●あらすじと感想
専務の鷹野義郎(風間杜夫さん)から持ちかけられた中国企業・汀洲社との合同プロジェクトである太陽熱発電事業。営業3課課長・織田勇仁(遠藤憲一さん)は、いつもであれば引き受けないような何かと怪しい案件であったが、このプロジェクトが成功すれば自身が出世して契約社員の一ノ瀬歩(中島裕翔さん)を正社員として会社に残すことができると考え、営業3課で引き受けることにした。
鷹野専務の指示で汀洲社との窓口を務める江部徹(宮川一朗太さん)は怪しい動きを見せ、一ノ瀬と営業3課主任の安芸公介(山内圭哉さん)は疑問を抱く。それを知った織田は上海の駐在員に調査を依頼するよう指示。そのやり取りの過程で一ノ瀬は電話で上海の駐在員に鷹野専務の不正をほのめかす発言をしてしまう。
それがきっかけで太陽熱発電プロジェクトに特別監査が入ることになった。監査部による聴取は、織田や江部だけでなく鷹野専務にもおよび、やがてプロジェクトの内幕が明らかになる。汀洲社サイドの希望で与一物産との間に入った上海の仲介エージェント会社には実態がなく、その社外取締役は赤城プランニングの社長と同一人物で、しかも江部の従兄弟だった。つまり仲介エージェント会社と赤城プランニングは繋がっていたのだ。江部は過去に何度も赤城プランニングを通じて自分の案件を受注することによってエージェント手数料を得ていた。今回の案件でもエージェント手数料として得る何億もの金を、自分や汀洲社側の担当者そして鷹野専務に振り分ける手はずになっていたようである。
江部は懲戒解雇となり、鷹野専務は関連会社へ出向となった。汀洲社側は一方的に発電所事業を中断。今回与一物産が取った措置に対する抗議だった。つまり日本では不正とされるキックバックの裏取引が中国では日常的に行われているからだ。今回の一件で、これまで与一物産と付き合いのあった中国企業は取引を拒否し、他の課にまで影響が出始めて社内は騒然としていた。一ノ瀬は、すべては自分の軽率な発言から起きたことだと責任を痛感するが、それを察した織田は「責任を負うのも感じるのも俺の義務であり俺の権利だ。おまえはな、堂々と仕事してりゃいいんだよ」と言って励ました。
そんな矢先、織田は人事部長から呼び出される。人事部長は、今回の一件は日本の企業コンプライアンスの問題であるが中国側は納得しないため、一個人の責任とすることで幕引きが可能だと織田に促す。織田は今回の騒動の責任を一人で背負って退職することを決意。営業部長の宇野道陸(松澤一之さん)に辞表を提出するのだった…。
会社を去る際に織田は、営業2課課長・小早川昇(遠山俊也さん)と食品2課課長・白石涼子(中村ゆりさん)たちに「一ノ瀬が正社員になれるように力を貸してやってほしい」と頼みました。一ノ瀬を最後まで見届けることができなかったのが唯一の心残りだったのです。小早川と白石は動き出し、安芸、そして一ノ瀬の同期である桐明真司(瀬戸康史さん)、香月あかね(山本美月さん)、人見将吾(桐山照史さん)も一ノ瀬の今までの実績をまとめたりして協力。それを持って宇野営業部長が人事部長に一ノ瀬を正社員にするよう頼みました。みんなの協力の甲斐あって、一ノ瀬の正社員登用に関して上層部の会議の議題として取り上げてくれることになりましたが、結果は駄目でした。
一ノ瀬は契約期間が終わって会社を去り、英語を勉強しながら貿易関係の業種の就職活動を始めました。そんなある日、受けた覚えのない会社から面接案内の連絡が来て恐る恐る行ってみると、出てきたのは織田でした。会社を立ち上げた織田は、一ノ瀬に「また一緒に働かないか」と誘いました。一ノ瀬の答えはもちろんイエスです。後から安芸も会社にやって来ました。与一物産を辞めて織田の会社に入ることにしたのです。営業3課の3人がまた集結してにぎやかな雰囲気のままエンディングを迎えました。前途多難でしょうけど、この3人ならきっとやっていけるでしょう。希望のある終わり方でよかったです。
桐明が就活生を相手に話した“会社で働く上での心構え”が印象的でした。桐明は「今までどんなに輝いていた人だって、社会の荒波にもまれれば一瞬にしてその輝きが消えてしまうことだってあります。時にはいくら頑張ってもがいても乗り越えられない壁だってあるでしょう。たった一人、誰にも相談できずに涙を流す日だってあると思います。そんな時はどうか周りを見てみてください。あなたの周りには同じように戦っている仲間がいるはずです。その仲間たちはあなたが倒れそうになった時、きっと支えてくれます。…それからもう一つ。必死で頑張っているあなたの周りには、仲間だけでなく、いつだって力になってくれる上司がいるはずです。重要なのはどこで働くかではありません。誰と出会い、どんな関係を築くのかだと思います」と言いました。ポイントは“必死で頑張っているあなた”でしょう。織田が一ノ瀬に言った「踏ん張れよ!」という言葉も印象的でした。