ヤメゴク (遠藤憲一さん)

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遠藤憲一さんは、TBS系列の毎週木曜夜9時枠にて放送されている連続ドラマ『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』に橘勲 役で出演しています。
昨日は第8話が放送されました。
●あらすじと感想
3年前に父親の死をきっかけに永光麦秋(大島優子さん)は、自分の実の父親が関東貴船組の組長・橘勲(遠藤憲一さん)であることを知りました。母・由美子(名取裕子さん)は、そのことを麦秋にも警察にも隠していたのです。当時、所轄の少年係に所属していた麦秋は、辞職を迫られますが拒否します。警察官の道に進んだ麦秋を誇りにしていた亡き養父の思いを尊重してのことでした。人事課に異動となった麦秋は、上司・谷川永徳(山口馬木也さん)の指示の下、通称“追い出し部屋”と呼ばれる法令執行命令室の狭い個室に早朝から深夜まで監禁され、大量の法令書類修正作業を強制されました。精神的に追い込まれた上で退職願への署名を求められるも、なおも拒否し続ける麦秋。明るい性格だった彼女は今のようなシニカルでギスギス系な性格へと変貌しました。その後、出生の経緯からヤクザを憎む麦秋は、マルボウへの異動を希望するものの“足抜けコール”への異動を命じられました。自分の出生の秘密と人事課側が麦秋に対しておこなった人権侵害とで、人事課長・谷川とはいわばお互いに弱みを握り合う関係となった麦秋は、こうして足抜けコールで成果をあげる限りは様々な逸脱行動を許される立場となったのです。
第8話では、橘勲の息子・麦蒔からの足抜け依頼の案件にあたることになります。麦蒔は覚醒剤取締法違反で服役中で、その刑期は残すところあと半年です。麦秋と三ヶ島翔(北村一輝さん)が貴船組の事務所を訪れ、麦蒔の“離脱承諾書”に一筆求めると橘はあっさり承諾。そこで麦秋は、二度とヤクザの世界に戻れなくなる“絶縁状”へのサインも求めました。麦秋は、麦蒔の出所を早めるための偽装離脱と睨んでいたのです。案の定、橘は理由をつけて絶縁状への署名を先延ばしにしました。麦秋は、偽装離脱を阻止しようと、持ち帰った離脱承諾書を燃やして処分してしまいました。
刑務所へ離脱承諾書が届いていないことを知った橘は、貴船組の若頭で二次団体・水千組の組長である水田千一(金すんらさん)のアイデアで、人権派弁護士としてメディアにもてはやされている畠山智晶(紫吹淳さん)を足抜けコールに差し向けます。そのことにより、足抜けコールは離脱承諾書の処理をせざるを得なくなりました。三ヶ島たちが再び橘から離脱承諾書へのサインをもらって刑務所へ提出する運びとなりました。
なんとしても偽装離脱を阻止したい麦秋は、畠山弁護士と貴船組の関係を調べます。畠山弁護士の娘が覚醒剤パーティーに参加しているというタレコミのおかげで、拉致監禁されているその娘を見つけ出すことで、畠山弁護士が貴船組に脅されて偽装離脱に加担していたという事実をつかむことができました。
逮捕された、覚醒剤パーティーの主催者・沢田啄麻(中村祐志さん)が畠山弁護士と貴船組の関係を白状すれば、麦蒔の仮釈放はなくなります。そこで橘は手を打ちました。破門されて庇い立てする義理のないはずの沢田は、警察の事情聴取でなぜか貴船組との関係を完全否認。それは橘の入れ知恵でした。橘はその代わりに絶縁状は回さない約束をしたのです。破門だけなら貴船組では駄目でもいつかまたヤクザとしてやっていけるかもしれないのです。また、畠山弁護士は会見を開き、娘の薬物不祥事とある受刑者(=麦蒔)の暴力団の離脱は全く無関係であるとし、あくまでも自主的にしたことであると発表。さらにその受刑者とある一般の人との養子縁組を承諾してもらうために橘と会ったことを告白しました。「たとえ暴力団でも親が子を思う気持ちは我々と変わらない。私も人の親としてその気持ちに打たれました。私は弁護士である前に母親だったのです」と美談にすり替える畠山弁護士。実は養子縁組も橘の提案によるものでした。皮肉にもそのアイデアは、麦秋が橘に絶縁状へのサインを迫った時に言った「暴力団を離脱しても、組長の実子である以上、仮釈放は認められない」という言葉から思いついたようです。畠山弁護士の会見の言葉は全くの嘘というわけではなく、橘の「どんなに汚い手を使っても、自分がどんなに地に落ちようとも、自分の子を絶対に守る。それが親の道だ」という考え方に心を打たれたようです。それを知った麦秋は、橘への憎しみで取り乱します。そんな麦秋に対し、三ヶ島は「今までかて、その憎しみが人を壊してきたんやぞ。そのままやったら今度はおまえが…。どないしたらええねん、麦秋。どうしたらええねん。どうしたらその憎しみ取れんねん。教えてくれよ、バク」と言って抱きしめました。
タレコミは水千組の仕業でした。水田が仕掛けた罠を利用してはるか上をいった橘。水田は橘と決別する道を選ぶことにしたようです。今後の展開も気になります。