ドクターX スペシャル (ビートたけしさん)

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ビートたけしさんは先日、テレビ朝日系列の「日曜エンターテインメント」枠にて放送された『ドクターX~外科医・大門未知子~ スペシャル』に黒須貫太郎 役で出演しました。
●あらすじと感想
大門未知子(米倉涼子さん)は、日本一うまいと呼ばれる寿司屋に向かうが辿り着けずにいた。一足先に向かった神原晶(岸部一徳さん)とも連絡が取れず途方に暮れる。
そんな中、金沢の街を彷徨い歩く未知子は、路上でいい歳をした男女が濃厚なキスをしているところを見かける。ダメもとで寿司屋のことを尋ねるが、やはり返事がない。その矢先、女性(岸本加世子さん)が胸を押さえて倒れこんだ。未知子は予断を許さない容体だと察知して、その女性とキスをしていた男性(ビートたけしさん)に救急車を呼ぶよう指示するが逃げられてしまう。未知子は応急処置をおこなって女性と共に救急車に乗り込む。行先は、国から“最新医療特区”に認定された日本初の創薬の拠点「クロス医療センター」だった。
未知子はすぐさまオペを始めようとするが、「クロス医療センター」の事務局長・青柳忠志(橋爪功さん)に止められる。女性患者は衆議院議員・一ノ瀬愛子であり、「クロス医療センター」で新薬投与による内科的治療を受けている最中だったからだ。しかし、このままでは死んでしまうとして未知子は病院側の制止を振り切ってオペを開始。鮮やかなオペで愛子の命を救った。
その後、そんな未知子のオペをモニター越しに注視していた人物が未知子の前に現れる。彼こそは「クロス医療センター」の病院長・黒須貫太郎であり、愛子を置き去りにして逃げた男だった。未知子は黒須に「医者のくせに逃げるなんて、最低のクズ」と言い放ってその場を立ち去る。
未知子が所属する「名医紹介所」の所長・神原は、すぐさまメロンと救命手術代の請求書を持って院長のもとへ向かう。すると院長・黒須と対面した神原は驚く。昔キューバで一緒に修業をした仲間だったからだ。黒須は神原に未知子を派遣として雇いたいと交渉する。
神原から話を聞いた未知子は、「医者のクズ」の下では働きたくないと拒否。だが結局、神原に言いくるめられて「クロス医療センター」で働くことになるのだった…。
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけを武器に突き進むフリーランスの外科医・大門未知子。そんな彼女の今回のメインの患者は、世界大会出場を目前に控えたフィギュアスケートのメダリスト・氷室光二郎(伊野尾慧さん)。複雑なCTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)を患い、手術は不可能と目されていました。
当初、氷室は「国立高度医療センター」金沢分院で手術を受ける予定でした。「国立高度医療センター」の総長・蛭間重勝(西田敏行さん)は、そのために加地秀樹(勝村政信さん)と原守(鈴木浩介さん)を金沢に出向させたのです。でも一刻も早く完全なジャンプが跳べるようになることを望む氷室は、「100%完璧な手術をします。私、失敗しないので」と断言する未知子を信頼して「クロス医療センター」で未知子のオペを受ける決意をしました。
ところが、黒須は手術ではなく新薬投与による内科的治療でいくと未知子に説明。復帰を急ぐ氷室を納得させるために手術の話をしたのであって、あくまでも新薬が合わなかった時に手術とのこと。すぐに手術をすると言って譲らない未知子は、黒須の差し金により手にケガを負わされてしまいました。右腕橈骨骨折でしばらくの間メスが握れなくなってしまったのです。「クロス医療センター」は、外科的治療から内科的治療に切り替えるとマスコミで発表。それは世間的にも話題になり、効果的な宣伝となりました。すべては黒須の思惑通りだったのです。
ショックを受けて失踪する未知子でしたが、ひょんなことから金沢のマタギ・赤木源(青木崇高さん)とその息子・草太(高村佳偉人さん)のところで世話になり、精神的にも身体的にも回復します。源による後押しもあって、未知子は外科医に復帰しました。
一方、新薬の効果がさっぱりで、大会に出場するのも困難な状況の氷室。大会が近いからと言って無理を押してトレーニングをして、その最中に吐血して倒れてしまいました。未知子は加地と原を呼びつけて「クロス医療センター」で氷室の手術を強行。もう少しのところで時間切れで障害が残ってしまうところでしたが、黒須から循環停止時間がさらに延ばせる助言をもらって事なきを得て、手術を無事成功させました。
もともとは外科医だったものの地元の製薬会社と手を組んで内科医に転身した黒須。彼は実は橈骨神経麻痺でメスが握れず、過去に5回も手術を受けましたが全部失敗に終わっていました。彼が外科医を嫌って、これからは薬の時代だと主張する原因の一端はそんなところにあるのかもしれません。未知子に対してもその手術の腕に嫉妬している節がありました。
未知子がメスを握れない黒須に対して言った「なんか、かわいそう。だって、外科医にとっての一番の喜びは、目の前の患者を救うことでしょ」という言葉が印象的でした。最後に氷室が大会でクワッドアクセルを決めて、未知子は大喜びしました。
『ドクターX~外科医・大門未知子~』の連続ドラマ第4弾が今年10月から放送されるとのことです。まだ少し先の話ですが今から楽しみです。