ドクターX5 最終回 (草刈正雄さん)

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草刈正雄さんは、テレビ朝日系列の毎週木曜夜9時枠にて放送されていた連続ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~(第5シリーズ)』に内神田景信 役で出演しました。
一昨日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想(ネタバレ注意)
城之内博美(内田有紀さん)と一緒に買い物に出かけていた大門未知子(米倉涼子さん)が突然倒れた。
検査の結果、後腹膜肉腫ステージIIIで未知子自身の見立てによると余命3カ月であることが判明する。症状が現れないまま進行する癌“サイレントキラー”だった。神原晶(岸部一徳さん)は日本じゃ治すのは無理だから海外に行って医者を探すと言う。
一方、医療界のトップに君臨する「日本医師倶楽部」会長・内神田景信(草刈正雄さん)が食道癌を患い、「東帝大学病院」で手術を受けることになる。内神田の病状はかなり深刻で、こんな癌を切除できるのは未知子以外考えられない状態だ。しかし名医紹介所とは取引停止中で、内神田自身が未知子の執刀を拒んでいた。あまりにも難易度が高いオペで、海老名敬(遠藤憲一さん)たちは当然のことながら及び腰。そんな中、“腹腔鏡の魔術師”こと外科医・加地秀樹(勝村政信さん)だけが執刀医に名乗りを上げていた。オペが成功したら東帝大病院総合外科部長の席を用意するというのが加地が出した条件だ。
加地は未知子のことを当てにしていたが、断られてしまう。未知子は病気だからだ。そこで病院長・蛭間重勝(西田敏行さん)が用意した次の手は、内神田の息子である新米外科医・西山直之(永山絢斗さん)を執刀医にすることだった。「若き外科医が父親の命を救おうと困難なオペに挑戦する」という美談に仕立て上げるためだ。未知子はそれでは患者が死んでしまうとして、執刀医を引き受けることにする。自身の病気を明かした上で、鎮痛薬を投与して一時的に痛みを抑えればオペは可能であると告げるのだった…。
内神田は、フリーランスの医者を大学病院から排除しようとしている張本人です。西山はなぜそんな人を無理して救おうとするのかと未知子に投げかけました。その答えは、そばにいた博美が教えてくれました。「敵だろうと味方だろうと、いい人だろうと悪い人だろうと、そんなことは関係ないの。患者がいればオペをして助ける。それが誰であってもね。大門未知子はそういう医者なのよ」と西山に言ったのです。とても印象的な言葉でした。
博美と未知子の同志であり友達のような関係、神原と未知子の師弟であり親子のような関係が描かれているのもよかったです。
内神田のオペは、内神田には西山が執刀医を務めると伝えてやはり未知子が執刀しました。鎮痛薬の効果が切れてきて痛みと闘いながらも見事オペをやり遂げる未知子。しかしその後、オペ室を出たところで倒れてしまいました。そして未知子の緊急オペをすることになり、未知子が執刀医として指名したのは西山でした。「私、患者でも失敗しないので」とのこと。
未知子の後腹膜腫瘍切除の手術は困難を極めましたが、西山の機転による術式変更、未知子自身が見越して準備していたハイブリッド人工血管、術式と手順により成功しました。神原が蛭間に説明した「起こり得るすべてのケースを予測して完璧な準備をする。それが大門未知子が失敗しない理由です」という言葉も印象的でした。
蛭間の当初の目論見通り、「末期癌の父親を若き外科医の息子が根治させた」という美談で東帝大の名声もますます上がって蛭間も内神田も大喜び。でもそんな矢先、蛭間と内神田のもとに東京地検特捜部がやって来ました。その後2人は人工知能診断システム収賄容疑で逮捕されたようです。
一方、未知子と神原は、2人の出会った場所でもあるキューバで心機一転新たに仕事を始めました。キューバ・クバナカン医科大学病院にて、いつものように未知子の契約の条件が書かれた紙を医師たちに配る神原。未知子は現地の言葉で論文の下調べ、学会のお供、院長回診、教授回診等は一切「いたしません」と答えます。そしてオペ室に向かう未知子が医師に「成功を祈ってる」と声を掛けられ、「私、失敗しないので」と答えて颯爽と歩くところで物語の幕は閉じました。未知子の活躍を観る機会はまた訪れることでしょう。