マイティ・ソー バトルロイヤル (クリス・ヘムズワース)

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映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』(原題: Thor: Ragnarok)は、 マーベル・コミックの人気ヒーロー『マイティ・ソー』の実写映画シリーズ第3作です。“マーベル・シネマティック・ユニバース(=MCU)”シリーズとしては第17作品目の映画となります。
クリス・ヘムズワースは、主人公・ソー役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の後、雷神ソー(クリス・ヘムズワース)は、インフィニティ・ストーンの謎とそれを取り巻く陰謀を独自に暴くため、アベンジャーズのチームから離れて宇宙を巡っていた。そんな中、炎の悪魔の国ムスペルヘイムにて炎の巨人スルトにわざと囚われる。それは、炎に包まれるアスガルド、いわゆる世界の終末“ラグナロク”の悪夢を見て、それを阻止しようと考えたからだ。そのためにはスルトの頭にある王冠を奪う必要があった。
辛くも王冠を奪ってソルトを撃退したソーは、アスガルドに帰還した。ビフレストの番人・ヘイムダル(イドリス・エルバ)は王に背いた罪に問われ行方不明。代わりに軽薄な男スカージ(カール・アーバン)が番人を務めていた。そしてなんとロキ(トム・ヒドルストン)が王オーディン(アンソニー・ホプキンス)になりすましてアスガルドを統治していた。
それを暴いたソーは、ロキを無理やり連れてオーディンを探しに行く。オーディンはロキによって記憶を消され地球に追放されていたのだ。ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)のおかげでソーとロキはノルウェーにいるオーディンと再会。記憶を取り戻していたオーディンは、ラグナロクが迫っていると告げる。そしてそれをもたらすのはソーの姉に当たる“死の女神”ヘラだと言う。その直後、寿命が来たオーディンは光となって消滅した。
ほどなくして、オーディンが死んだことによって封印から解き放たれたヘラ(ケイト・ブランシェット)がソーとロキの前に現れる。「ひざまずけ! 女王の前に」と命令するヘラに逆らうソーとロキだが、ソーの最強の武器“ムジョルニア”が木っ端微塵に破壊されてしまうのだった…。
ヒーローたちが大集結した2016年の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では出番のなかったソーとハルク(マーク・ラファロ)が、本作ではここぞとばかりに大活躍していました。『エイジ・オブ・ウルトロン』のラストで小型飛行機に乗って去って行ったハルクことブルース・バナーのその後の出来事などがストーリー的に補完されていて興味深かったです。
かつては怒りのボルテージが上がるとハルクに変身していたバナーでしたが、本作では変わっていました。ハルクとしてもバナーとしても様々な感情や素顔が見れて面白かったです。またそんなハルク(バナー)とソーの関係性も一歩進んでいて印象的でした。因縁の仲ともいえるハルクとロキの絡みも面白かったですし、ソーとロキの兄弟の関係性もコミカルながらこれまで以上に描かれていて興味深かったです。
そして最大の見どころは、ソーとハルクを筆頭にしたニューチームの活躍でしょう。かつてアベンジャーズと敵対していたロキや、過去に起きたある悲劇を忘れるためにアスガルドを離れて大酒飲みの賞金稼ぎと成り果てていたヴァルキリー(テッサ・トンプソン)たちも加えて結成されたチーム“リベンジャーズ”が、ヘラを倒すべく怒涛のバトルを繰り広げていて興奮しました。
MCUシリーズファンとしては、ハルクはもちろんのこと、ドクター・ストレンジの登場も嬉しかったです。少しではありますが、小型飛行機クインジェットの記録映像としてブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)が登場したのもよかったです。
マーベル・コミックの実写映画ではもはや恒例となっているスタン・リーのカメオ出演ですが、本作ではサカールの理髪師として登場していました。ソーの髪の毛を切るという大役(?)で目立っていました。
カメオ出演といえば、劇中でロキを英雄扱いする劇「アスガルドのロキの悲劇」に登場した俳優陣も凄かったです。ソーを演じる役者としてクリスの実の兄ルーク・ヘムズワース、ロキを演じる役者としてマット・デイモン、オーディンを演じる役者としてサム・ニールが出演していました。短時間ながらとても印象的なシーンでした。
本作は、来年公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に繋がる重要な作品とのことです。来年は、MCUの次作として控えている『ブラックパンサー』もありますし、今から楽しみで仕方がありません。