白い春 最終回 (阿部寛さん & 遠藤憲一さん)

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フジテレビ系列にて毎週火曜夜10時から放送されていた連続ドラマ『白い春』に、阿部寛さんは佐倉春男 役で、遠藤憲一さんは村上康史 役で出演しました。
一昨日は第11話(最終回)が放送されました。
●あらすじと感想
西田栞(吉高由里子さん)は、自分が本当の父親と一緒に暮らすことができなかったので、さち(大橋のぞみさん)には本当の父親と一緒に暮らして欲しいという思いがあったのでしょう。栞はさちに佐倉春男(阿部寛さん)が本当の父親であることを告げてしまいました。小島勇樹(遠藤雄弥さん)に責められて我に返った栞は、慌ててごまかしますが、さちにも思い当たる節があり、その思いが頭を巡ります。春男は定食屋で住み込みで働き始めますが、さちはやっとのことでその定食屋を見つけ、春男に自分の本当の父親なのかと尋ねます。春男はそれを否定して、村上康史(遠藤憲一さん)がいかにさちのことを思って育てているかを説明しました。
さちの描いた絵がコンクールに入選しました。その絵は、真理子(紺野まひるさん)に見守られながら、さちを囲んで春男と康史がパンをこねている絵でした。春男が涙ぐむのも無理はありません。私も泣きそうになりました。
組から支払われたはずの報酬800万円は、安岡竜也(デビット伊東さん)が使ってしまっていたということがようやく明らかになりました。竜也は自分を殺してくれと春男にナイフを差し出しますが、春男は竜也をたった一人の友達だったと言い、絶交することで許しました。さちと出会うことにより親子の愛を知った春男は、もうすぐ子どもが生まれて父親になる竜也の命を奪うことなどできないと考えたのでしょう。
しかし、春男は過去、真理子の治療費として報酬800万円欲しさに子を持つ親をあやめたことがあります。その罪は、刑期を終えたにもかかわらず春男に再び襲い掛かります。春男があやめてしまった男の息子(波岡一喜さん)が復讐をしにやって来たのです。父親を殺してしまったことを心から謝罪する春男は、現場に居合わせて口封じのために殺されそうになる“さちの父親”康史を命がけで守ります。病院に運ばれた時には手遅れで、春男は意識がもう戻らない状態でした。そのことを知った康史は、病室に春男とさちの2人きりにさせてあげます。人を殺した汚れた手で触ってはいけないと、さちに触れないようにしてきた春男。さちは春男の手を握り締め、「お父さん」と叫びました。意識の無いはずの春男の目から涙が流れました。
春男の墓は真理子の墓の隣にたてられました。そして、むらかみベーカリーと村上家には、さちが描いた春男との思い出の絵がたくさん飾られていました。さちたちの心の中には、春男が生き続けているようです。
さちの2人のお父さん、春男、康史がお互いに認め合い、さちを幸せにしたいという共通の目的のために協力し合うようになる過程が良かっただけに、衝撃的な結末に切なさ、悲しさを感じずにはいられませんでした。
全体の感想としては、コメディ的な要素と感動的な要素のバランスが絶妙で素晴らしいドラマだと思いました。春男と康史の2人の不器用な父親の心情も、阿部寛さんと遠藤憲一さんの演技もあいまって、とてもよく伝わり胸を打ちました。今期では一番印象深いドラマになりそうです。