麒麟の翼 (阿部寛さん & 新垣結衣さん)

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映画『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』は、連続ドラマの日曜劇場『新参者』、並びにスペシャルドラマ『赤い指 ~「新参者」加賀恭一郎再び!』の続編にあたります。
原作は前述のテレビドラマと同じく東野圭吾さんのミステリー小説「加賀恭一郎シリーズ」で、本作はシリーズの第9作目にあたります。
阿部寛さんは加賀恭一郎 役で、新垣結衣さんは中原香織 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
東京・日本橋、翼のある麒麟像の下で腹部を刺された男性が見つかり、病院に搬送されたがまもなく息を引き取った。被害者は建築部品メーカー「カネセキ金属」で製造本部長を務める青柳武明(中井貴一さん)だった。どうやら青柳は瀕死の重傷を負ったにもかかわらず、助けも求めず8分間も歩き続けて力尽きたようだ。
容疑者はすぐに浮上した。それは事件直後に職務質問を振り切って逃走した八島冬樹(三浦貴大さん)で、その逃走の際に事故に遭い、意識不明の重体に陥っていた。
所轄の刑事・加賀恭一郎(阿部寛さん)と警視庁捜査一課・松宮脩平(溝端淳平さん)は、八島の恋人である中原香織(新垣結衣さん)のもとを訪ねる。八島の持ち物からは被害者が持っていた財布と書類カバンが発見されていたにもかかわらず、香織は八島が人殺しをするはずがないと否定する。
そして、被害者と八島とのある関係が浮上したことから、捜査本部は八島を犯人と断定し、逮捕に向けて裏付け捜査を開始した。しかし、加賀は被害者の死の直前の行動に疑問を抱き、独自に捜査を始めるのだった…。

事件解明につながっていく幾つもの謎が出てきて、飽きずに見ることができました。またそういったミステリー要素だけでなく、家族や身近にいる大切な人への思い、絆がテーマになっていて、悲しみの中にもどこか温かさが感じられるヒューマンドラマの要素も入っていました。
鋭い洞察力で、事件ばかりか人々の心の闇をもあぶりだしていく名刑事・加賀恭一郎。「事件で傷ついた人がいるとしたら、その人も被害者だ」と言う加賀は、事件によって傷つけられた人々の心を救っていきます。今回、加賀は自分の心と向き合わざるを得なくなり、そのおかげで事件解決の糸口も見つけることになるのですが、テレビドラマより人間味が出ていてよかったです。加賀は、スペシャルドラマにも登場したおせっかいな看護師・金森登紀子(田中麗奈さん)に説教されてあることに気がつきます。そんな加賀が呟いた「死んでいく者のメッセージを受け取るのは、生きている者の義務か」という言葉が印象的でした。
マスコミ報道により世間の評価が一変するところや、加賀が数学教師に指摘した“最初に公式を間違って覚えると、何度も同じ間違いをしてしまう”といった言葉など、色々と考えさせられました。
麒麟は中国神話の伝説上の動物ですが、本来、翼はありません。日本の道路の起点である日本橋から日本中に羽ばたいていけるようにとの願いを込めて、翼のある麒麟像が作られたそうです。本作ではこの麒麟像に登場人物の様々な思いが込められていて感動的でした。そして、被害者・青柳が手にしていた白い折鶴の意味も深くて、そのメッセージが心にしみました。

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