- 2014年5月3日
小野了さんは、テレビ朝日系列の毎週水曜夜9時枠にて放送されている連続ドラマ『相棒15』に中園照生 役で出演しています。
先日は第11話「アンタッチャブル」が放送されました。
●導入部のあらすじと感想
ある夜、都内の人通りの少ない道で会社員の男性の刺殺体が発見される。犯人の遺留品はなく捜査が難航。ようやく有力な目撃者が現れてしかも警察関係者の家族であったが、目撃者は事情聴取に応じないとのこと。そればかりか捜査本部には目撃者との接触を禁ずるとのお達しも出ていた。
それを受け、警視庁刑事部長の内村完爾(片桐竜次さん)と参事官の中園照生(小野了さん)は、特命係の杉下右京(水谷豊さん)と冠城亘(反町隆史さん)を呼び出して、事件に関わらないよう釘を刺す。右京が目撃者に関して疑問を呈すると、証言なら文書ですでに入手済みであるとし、目撃者はまだ中学生で事件に巻き込みたくないという親心を配慮してのことだと説明する。
亘は目撃者の父親が警察上層部であると推察。当然のことながら右京たちはそんなことはお構いなしに事件の捜査を開始する。事件現場に向かい、周辺の状況を確認した右京は、近くに塾もコンビニもファーストフード店もない寂しい通りを、目撃者の中学生がどこに向かって何のために歩いていたのかと疑問を抱くのだった…。
中園は、事件が起きた日が被害者の娘の誕生日だったことを知り、同じく娘を持つ父親という自身の境遇を重ねます。そして上層部の命令よりも事件の早期解決が大事であると判断して、ある思い切った行動に出ました。それは、口を滑らしたふりをしてわざと目撃者の父親が警視庁副総監・衣笠藤治(大杉漣さん)であることを右京たちに伝えたのです。
そのおかげで右京たちは娘・里奈(桜田ひよりさん)を突き止め、さらに里奈の素晴らしい記憶力と正義感、行動力も手伝って犯人逮捕に至りました。
一時は警察の初心に帰って男気を見せた中園でしたが、事件解決後は内村のご機嫌取りを行う元のイエスマンに戻っていました。まあ中園が内心では内村の失脚及び次期刑事部長の座を狙っていることを考えると、右京の言うように内村と中園の関係はなかなかスリリングで面白いです。
表面上は右京たちに反省した様子を見せつつも、裏では復讐するチャンスを虎視眈々とうかがっている警視庁生活安全部サイバーセキュリティ本部専門捜査官の青木年男(浅利陽介さん)に新しい動きがあったのも面白かったです。彼は父親の友人でもある副総監・衣笠に対し、特命係がこれまでに関わった事件のファイルを「特命係の行動記録」として手渡しました。
事件のファイルに目を通した衣笠は「特命係は警視庁の“負の遺産”だ」と呟きます。右京が推察していたように、今回の件をきっかけにしていわば導火線に火をつけてしまったようです。これは青木が言うように特命係の“終わりの始まり”を意味するのでしょうか。今後の展開も気になります。