イキガミ (松田翔太さん)

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松田翔太さんは、現在公開中の映画『イキガミ』に主人公・藤本賢吾 役で出演しています。
今週の1日、劇場に観に行ってきました。
●導入部のあらすじと感想
日本に似たとある国では、国民に生きることの価値を再認識させることで国を豊かにすることを目的とし、「国家繁栄維持法」が施行された。子どもたちは小学校入学時に「国家繁栄予防接種」を受けさせられる。その注射器には、1000人に1人の確率で特殊な「ナノ・カプセル」が仕込まれており、18歳から24歳の間に、あらかじめ設定された日時に肺動脈内でそのカプセルが自動的に破裂して命を奪う仕組みになっている。「逝紙(いきがみ)」と呼ばれる死亡予告証が届いた若者に残された時間は24時間。藤本賢吾はこの「逝紙」を配達する仕事をしているエリート公務員である。藤本は上司の指示通りに逝紙を配達するものの、この時世に対して疑問を抱き、葛藤するのだった…。

主に、藤本によって逝紙を渡された3人の若者が、それぞれの最後の24時間をどう過ごすのかというエピソードで構成されていました。
■親友・森尾秀和(塚本高史さん)と一緒に“コマツナ”というギターデュオのストリートミュージシャンとして活動していた田辺翼(金井勇太さん)は、1人だけスカウトされて、事務所に組まされたボーカルと反りが合わないながらも、メジャーデビューを果たす。
そして、初の音楽番組への生出演が決まっていたのだが、出演前日に、イキガミが届けられる…。

■政治家の息子たる成績を要求され、プレッシャーに耐え切れず、引きこもりとなっていた滝沢直樹(佐野和真さん)は、自ら命を絶とうとした時に、イキガミが届けられる。母親は国家繁栄維持法を支持する女性議員・滝沢和子(風吹ジュンさん)で、和子は、イキガミが届いて死を迎えようとしている息子さえも選挙戦に利用しようとする。直樹は、警官の拳銃を奪って逃走し、残された時間の中で母親に復讐を果たそうとする…。

■子どもの頃に交通事故で両親を亡くした飯塚さとし(山田孝之さん)は、その事故がもとで視力を失った妹・さくら(成海璃子さん)を施設から引き取って一緒に暮らすという夢を果たすために、法に触れる恐喝まがいの仕事に手を染めていた。金が貯まり、ようやく夢が叶おうとした時に、さとしにイキガミが届けられる。さとしは、せめて自分が亡くなった時に自らの角膜を移植することによって、盲目の妹・さくらの目が見えるようにしてあげたいと思うのだが、それを悟ったさくらは、自分の目が見えるようになっても、兄がいなければ意味がないと手術を拒否する…。

それぞれの最期の24時間を通して、生きるとはどういうことなのかを考えさせられました。劇中では、田辺翼の最期に歌いたい曲として披露された、主題歌でもあるPhilHarmoUniQue(フィルハーモユニーク)の「みちしるべ」は、この映画のテーマとも重なり、心にしみました。3人の若者の死は、それが道しるべとなり、かかわった家族や友人の生き方に影響を及ぼしました。最初は傍観者だった藤本も、それぞれの最期の24時間の生命の輝きを目の当たりにすることによって次第に変わり始めます。イキガミ対象者への干渉は、国によって厳重に禁止されているにもかかわらず、藤本は、何がいいことで何が悪いことなのか、世間の評価ではなく、自分自身のモラルで判断し動き始めました。
イキガミを受け取った者は必ず24時間後に亡くなるということから、その人が置かれている環境等を考慮すると、話の展開がある程度読めてしまうという側面もありますが、それでもなお感動し、心に訴えるものがあると思いました。

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