ワンダーウーマン (ガル・ガドット)

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映画『ワンダーウーマン』(Wonder Woman)は、DCコミックスの同名漫画シリーズの実写映画化作品です。
ガル・ガドットはワンダーウーマンことダイアナ役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
ワンダーウーマンことダイアナ(ガル・ガドット)は、人間社会とは隔絶された、女性だけが暮らす島セミッシラでアマゾン族のプリンセスとして育てられる。幼い頃、強い戦士になることを夢見ていたが、アマゾン族を束ねる女王でダイアナの母であるヒッポリタ(コニー・ニールセン)は、ダイアナの身を案じて戦の訓練を禁止していた。しかし、ヒッポリタ女王の妹でアマゾン族最強の戦士であるアンティオペ将軍(ロビン・ライト)の説得もあってダイアナは戦の訓練を許された。それから過酷な訓練を積んだダイアナは、アンティオペに勝るとも劣らない強さを得る。
そんなある日、ダイアナは、外の世界から墜落しながら侵入してくる飛行機を見かける。その飛行機は海岸に落ちて、乗っていた男スティーブ・トレバー(クリス・パイン)が海の中に沈み込む。ダイアナは海に飛び込んでスティーブを救出。そこへスティーブを追ってきたドイツ軍が押し寄せてくる。アマゾン族の戦士たちが撃退するものの、大きな犠牲を払う結果となってしまった。
ダイアナが止めるが、スティーブはヒッポリタ女王の指示で即刻捕らえられてしまう。真実の投げ縄により尋問を受けたスティーブは、自身が実は英国諜報員で、ドイツ軍の毒ガス爆弾開発の証拠を掴んで追われていたことを告白。スティーブから外の世界は戦争が続いて破滅寸前だと聞かされたダイアナは、戦の神アレスがドイツを操って戦争を起こしているのだと確信する。そして世界を守ることがアマゾン族の使命だとし、「島を出たら二度と戻れない」と言う母ヒッポリタ女王の反対を押し切って、スティーブと共に外の世界へ旅立つのだった…。
ドイツ軍の毒ガス虐殺計画を阻止しようと動くスティーブと、戦争を操っているアレスを倒すと意気込むダイアナ。そんな2人が時にぶつかりながらも行動を共にするうちに次第に深い信頼関係を築いていくところがよかったです。
ダイアナが人間社会では全くの世間知らずで、回転ドアに手間取ったり、ドレス姿のまま足を高く上げようとしたり、街中で剣を持ち歩いたりするなど、天然でお茶目ともいえるコミカルな面が見れて面白かったです。またそれとは対照的に戦場では銃弾をはじき飛ばし、華麗な剣さばきで次々と敵を倒し、戦車を軽く持ち上げるほどの怪力で強靭な身体能力を披露していて、そのギャップでますます魅力的でした。
変装が得意で多数の言語を操る諜報員のサミーア(サイード・タグマウイ)、スコットランド人の狙撃手でトラウマを抱えているチャーリー(ユエン・ブレムナー)、ネイティブ・アメリカンで戦地において物資の横流しをする密輸業者の酋長(ユージーン・ブレイブ・ロック)など、スティーブによる新兵器破壊作戦に参加したメンバーもいい味を出していました。サミーアがダイアナに「誰だって思い通りにいかないこともある。みんなそれぞれ戦ってるんだよ。君と同じようにね」と言っていたのも印象的でした。
ダイアナは、アレスがいてもいなくてもみんなが善人というわけではないという人間の本性を知ってしまい岐路に立たされます。人間は果たして守るに値する存在なのかと思い悩むのです。そんな時にダイアナが思い出したスティーブの「僕は“今日”を救う。君は“世界”を救え。もっと時間があれば…、愛してる」という言葉も印象的でした。またスティーブは「大事なのは何を信じるかだ」と言っていました。それらの言葉を胸にダイアナが出した答えは、「確かに無力かもしれないが、人間には希望がある」というものでした。さらに「人間は守る価値なんかない」と言うアレスに対し、「価値の問題ではない。何を信じるか。私は愛を信じる」と反論しました。まさにスーパーヒロイン、ワンダーウーマンの誕生といった感じで素敵でした。
本作は、“DCエクステンデッド・ユニバース(=DCEU)”シリーズに属する作品です。同シリーズの2016年公開作品『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』には、本作のワンダーウーマンが先行してゲスト出演しました。本作ではダイアナがバットマンことブルース・ウェインとメールのやり取りをする場面がありました。そして今年の11月には、DCEUシリーズ第5作品目となる『ジャスティス・リーグ』が公開予定です。本作のワンダーウーマンの他、バットマン、スーパーマン、アクアマン、フラッシュ、サイボーグなど超人たちが集結するようです。公開が待ち遠しいです。