ブラックアダム (ドウェイン・ジョンソン)

dwaynejohnson

映画『ブラックアダム』(Black Adam)は、DCコミックスに登場する同名キャラクターを実写映画化した作品です。“DCエクステンデッド・ユニバース(=DCEU)”シリーズの映画となります。
ドウェイン・ジョンソンはブラックアダムことテス・アダム役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。以下ネタバレ注意です。
物語は紀元前2600年の古代国家カーンダックから始まります。アクトン王は民を奴隷にして悪魔の力を持つ“サバックの王冠”を造って絶対的権力を得ようとしていました。そんな中、ある少年が民の自由獲得のために立ち上がって奇跡を起こします。しかしその後悲劇が起こり、それに関わりのある“サバックの王冠”は隠され、ある人物は何者かによって封印されてしまいました。
5000年後、カーンダックは軍事組織「インターギャング」に支配されていました。軍事組織に反抗する大学教授アドリアナ・トマズ(サラ・シャヒ)は、“サバックの王冠”を組織よりも先に入手して危険を回避しようと奮闘。王冠が隠された山を突き止め、弟のカリーム(モハメド・アメル)、助手のサミール(ジェームス・クサティ=モイヤー)やイシュマエル・グレゴール(マーワン・ケンザリ)たちの協力を得て、その山に向かいました。
アドリアナはついに王冠を見つけて手に入れますが、尾行していた組織によって追いつめられます。そこでアドリアナは足元の石に刻まれていた呪文を唱えることで、ある人物の封印を解くことに成功しました。その人物とは、規格外の強さを持ち、邪魔するものはすべて破壊してなぎ倒す暴君テス・アダム(ドウェイン・ジョンソン)でした…。
強大な力で暴走するアダムを止めて世界秩序を守るべく、米国政府高官アマンダ・ウォーラー(ヴィオラ・デイヴィス)の指示のもと、ヒーローチーム“JSA”(=ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)がカーンダックに向かいます。メンバーは飛行能力・怪力・回復能力などを有するリーダーのホークマン(オルディス・ホッジ)、分身術や未来を透視する能力などを有する魔術師のドクター・フェイト(ピアース・ブロスナン)、体を巨大化できる能力を持つアトム・スマッシャー(ノア・センティネオ)、嵐を操る能力を持つサイクロン(クインテッサ・スウィンデル)の4人です。能力はもちろんのことキャラクターも個性豊かで魅力的でした。そんなJSAとアダムの対決も様々なバリエーションがあって見応えありました。
アドリアナの弟カリームは主にコメディパートでいい味を出していましたし、アドリアナの息子アモン(ボディ・サボンギ)は主にシリアスパートでいい味を出していました。アモンが「なぜ戦わないの?今がその時だ」と言って、大人の市民たちを鼓舞する場面が感動的でした。アダムはそんなアモンに自身の息子フルートを重ね合わせていたのでしょう。アダムとアモンの関係性も興味深かったです。
「ヒーローは人殺しをしない」と言って頑なにアダムを排除しようとするホークマンに対し、「すぐに善とか悪とか自分の基準で線引きする」と言ったアドリアナの言葉も印象的でした。
ミッドクレジットシーンではサプライズゲストが登場しました。『マン・オブ・スティール』と『ブラックアダム』の続編についてはまだ先行きが不透明のようですが、個人的には実現してほしいと思いました。

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