映画 信長協奏曲 (小栗旬さん)

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映画『信長協奏曲』は、2014年10月から12月にフジテレビ系列の毎週月曜夜9時枠にて放送された同名ドラマの劇場版です。
小栗旬さんは、サブロー・織田信長/明智光秀 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
戦国時代にタイムスリップした高校生・サブロー(小栗旬さん)は、自分と顔も声も酷似した織田信長(小栗旬さん:二役)と出会い、家督争いから逃げ出したいと考えていた信長と入れ替わって生きていくはめになる。
それからサブローは歴史音痴でありながら、偶然か必然か史実の信長と同じ道を突き進んでいく。一方、本物の信長は明智光秀と名を変えてサブローに仕えることとなる。馬の世話係として織田家に潜り込んだ羽柴秀吉(山田孝之さん)は、サブローにその有能さを認められて出世していく。
そしてサブローはついに安土城を完成させた。天下統一も間近と思っていた矢先、サブローと同じく平成の世からタイムスリップしてきた松永弾正久秀(古田新太さん)から、歴史上では信長がもうすぐ死ぬ運命にあることを知らされてショックを受ける。
そんな中、本願寺が挙兵し、上杉と手を組む恐れが出てきた。サブローは、自分たちが負ければ平和から遠ざかってしまうとして本願寺討伐を決断。各方面に軍勢を派遣することになる。そのことによってサブローのいる京都周辺の守りは手薄になり、秀吉はその機に乗じて偽物の信長(=サブロー)を倒すよう光秀にけしかけるのだった…。
妻・帰蝶(柴咲コウさん)とは口喧嘩が絶えないもののその実慕われ、池田恒興(向井理さん)をはじめとする家臣たちからの信頼も厚いサブロー。本物の信長は、そんなサブローに嫉妬していました。信長に恨みを抱いている秀吉は、その信長の嫉妬心を利用して復讐を果たそうと画策。信長の命だけではなく、天下をも取ってやろうと動き出します。
エキストラ大動員の合戦シーンは迫力がありましたし、終盤のサブローが孤軍奮闘するシーンは非現実的ではあるものの緊迫感や悲壮感を感じさせてよかったです。
ドラマでもおなじみのサブローと織田家家臣たちとの息の合った掛け合いも健在でよかったです。健在といえば、徳川家康(濱田岳さん)の女好きも然りで、登場シーンは僅かながらも存在感がありました。そして今回、物語に意外と絡んでくる久秀もいい味を出していました。
本作のクライマックスとも言える本能寺炎上シーンも凄かったです。オープンセットにおいて本能寺のセットを実際に燃やして撮影されたそうです。秀吉と信長の激突が緊迫感あふれるものとなり、激しい炎で本能寺が燃えていく様は圧巻でした。
同名の原作漫画は今も連載中でストーリーのラストはまだ描かれていないため、本作では映画オリジナルの決着が描かれています。その結末については賛否両論あるところだとは思いますが、個人的には、平和を望むサブローの思いが未来につながって結果的に歴史をつくり変えたのだとする帰蝶の考え方に感銘を受けました。
思い起こせば、ドラマスタート時には困難に直面すると逃げ出す癖があったサブロー。そんな彼が戦の惨状を目の当たりにすることによって戦のない平和な世の中を作りたいと思い始め、そのために“天下統一”を目指し、仲間を助けるために自ら戦場に赴くまでになりました。その成長ぶりにも感動を覚えました。

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