さらば あぶない刑事 (舘ひろしさん & 柴田恭兵さん)

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映画『さらば あぶない刑事』は、『あぶない刑事』劇場版シリーズの第7作です。前作『まだまだあぶない刑事』から約10年ぶりの新作であると同時に、シリーズ最終作となるそうです。テレビドラマがスタートしたのは30年前の1986年です。
舘ひろしさんは鷹山敏樹 役で、柴田恭兵さんは大下勇次 役で出演しています。
昨日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
横浜港署捜査課のタカこと鷹山敏樹(舘ひろしさん)とユージこと大下勇次(柴田恭兵さん)は、刑事の身分を隠して留置場に潜入し、暴力団・銀星会の残党で今は横浜を牛耳る闘竜会の若頭となっている伊能丈治(須藤雅宏さん)の情報をつかむ。それから2人は伊能を捕まえるために非合法の物が売買される巨大なブラックマーケットに突撃。伊能を追い詰めるものの、もう少しのところで謎のバイクの男に邪魔をされて逃げられてしまう。
翌日、捜査課課長の町田透(仲村トオルさん)は、タカとユージの暴走をとがめ、4日後に控えた定年退職日までの休職を言い渡す。それは、定年前は殉職率が高いから先輩2人には無事に退職してほしいとの透なりの気遣いだった。
それからタカとユージは、元少年課で現在は神奈川県警重要物保管所所長の真山薫(浅野温子さん)から結婚パーティの招待状を渡される。IT企業の社長との結婚が決まり、タカとユージの定年退職と同じ日に寿退社すると話す薫は大はしゃぎだ。
そんな中、伊能が惨殺死体となって発見される。ブラックマーケットは伊能が統制し、危険ドラッグは闘竜会、拳銃はロシアマフィア、覚醒剤は中国マフィアといった具合に棲み分けが行われていたが、伊能が殺されたことでその均衡も崩れ始める。その陰には、キョウイチ・ガルシア(吉川晃司さん)が幹部を務める中南米の犯罪組織ブラッド・オブ・ブレイブ(=BOB)の存在があり、それを知ったタカとユージは動き出すのだった…。
冒頭の留置場シーンで2人が「タカ」「ユージ」と呼び合うところで“あぶデカ”の世界へ一瞬で引き込まれました。そしてブラックマーケットの突撃シーンで早速激しい銃撃戦、カーチェイスが繰り広げられ、これぞ“あぶデカ”だという思いと懐かしさがこみ上げて、シリーズファンとしては嬉しかったです。
定番の楽曲「RUNNING SHOT」をバックにした、いわゆる“ユージ走り”も健在で興奮しました。以前シリーズで覆面車としておなじみだった日産レパードF31も復活。レパードに乗ったユージが「前の恋人に出会った気分だぜ」と言っていたところが印象的でした。
そして、ハーレーに乗りながら両手を放してショットガンを撃つタカのスゴ技も健在でカッコよかったです。それに負けじと本作の最強最悪の敵であるガルシアが見せたバイクのウィリー走行、戦いのシーンで連発していたハイキック(=吉川さんならではのいわゆるシンバルキック)も印象的でした。
相変わらずハイテンション&ド派手な服装・メイクの薫、往年の近藤課長(中条静夫さん)の真似をして「大バカ者!」と言って叱るものの相変わらずタカ&ユージから上司扱いしてもらえない透、以前は刑事たちにコーヒーを入れていましたが現在は透の専属秘書の“瞳ちゃん”こと山路瞳(長谷部香苗さん)、元署長でタカ&ユージの良き理解者であり現在はNPO法人横浜港を守る会会長の松村優子(木の実ナナさん)、定年退職して現在はラーメン屋を営む“落としのナカさん”こと田中文男(ベンガルさん)、同じく定年退職して現在はおでん屋を営む“パパさん”こと吉井浩一(山西道広さん)など、シリーズおなじみの面々はもちろんのこと、ガルシアの子分であるディーノ・カトウ(夕輝壽太さん)、タカの恋人で元外交官の浜辺夏海(菜々緒さん)、かつてユージが更生させた川澄和則(吉沢亮さん)などの新しい登場人物もいい味を出していて物語を盛り立てていました。
物語の終盤でタカが「ユージ、おまえに出会えて良かったよ」と言い、ユージが「泣かせないでよ。俺の方こそ最高の刑事人生だったぜ」と答える場面も感動的でした。やはり何と言ってもタカとユージの絶妙な掛け合い、息の合ったコンビネーションが素晴らしかったです。

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