BORDER 贖罪 (小栗旬さん)

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小栗旬さんは、先日テレビ朝日系列の夜9時枠にて放送されたスペシャルドラマ『BORDER 贖罪』に石川安吾 役で出演しました。
同作は、2014年に放送された連続ドラマ『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』の続編です。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
死者と交信する能力を持つ刑事・石川安吾(小栗旬さん)は、究極の“悪”とも言える殺人者・安藤周夫(大森南朋さん)にたどり着くものの証拠を見つけられず、安藤の挑発に乗ってしまって彼をマンションの屋上から突き落としてしまう。同僚の立花雄馬(青木崇高さん)が後から駆け付けるが、呆然とする石川は何も語らない。その後、所轄の刑事が石川を連れて行く際、石川の上司・市倉卓司(遠藤憲一さん)は、石川のことを心配して「落ち着いて記憶が整理されるまでは、うかつに口を開くな」とアドバイスする。
その矢先、安藤の転落死事件を担当することになった警視庁監察管理官の久高喬(國村隼さん)が部下の山崎(高橋洋さん)と村田(永岡佑さん)を連れてやって来る。石川は、任意の参考人として事情聴取を受けることになる。死者・安藤は石川に“正義”を問いつつも嘘の自供を薦める。石川は久高に「何があったのか思い出せないんです」と話す。
一方、石川の動向を知った情報屋・赤井(古田新太さん)は、ハッカーのサイモン(浜野謙太さん)&ガーファンクル(野間口徹さん)、裏世界の便利屋・スズキ(滝藤賢一さん)たちを呼び集める。そして4人は自分たちのするべきことを再確認し、石川を助けるべく動き出す。
翌日、まだ記憶が曖昧だと話す石川は、久高の提案でもう一度安藤の転落現場に行くこととなる。現場に行く途中、車中にいた石川は、死者・須藤真実(中村ゆりかさん)を見かける。真美は、現場の屋上で取り調べを受ける石川の目の前に再び現れ、「私はある男に殺されました。そいつのことを教えますから捕まえてください」と訴えるのだった…。
石川は、ある意味新たなる事件のおかげで次なる一歩を踏み出しました。事件は、石川の執念と機転、スズキたちの協力のおかげで解決に導くことができました。
安藤の事件に関しては、赤井たちがつくり上げた、安藤が自ら落ちていくのを見たという目撃証言によって石川は取り調べから解放されました。幼児誘拐殺人事件も同じく赤井たちがつくり上げた、安藤が幼児を連れているのを見たという目撃証言によって捜索が再開され、安藤の罪が立証されそうです。でも久高は、依然として石川が安藤を殺したのだと確信しているようです。
闇の住人である赤井、サイモン、ガーファンクル、スズキにとって石川はいわば光のような存在のようです。すなわち石川が闇の住人である自分たちを利用して正義を貫くことが、自分たちの贖罪になっているのだと赤井たちは感じているのです。
人を殺し、嘘をついて罪を逃れた石川は自分と同じ世界の住人であると主張する安藤。しかし、今回の件で一皮むけた石川は動じません。あがないきれない罪を背負わしてくれたことに感謝していると安藤に言い、「死者と繋がる能力を得て以来、俺は正義に押し潰されそうになってた。光の世界にいながら闇に手を染める自分に激しい嫌悪を感じてた。でもおまえという通過儀礼を経て、俺は完全に闇の世界の人間になった。…俺はそのことに不思議と解放感を感じてるんだ。…俺はこれから闇の世界の人間として正義を実践していく。おまえから奪った命をあがなうために、より多くの死者の魂を救っていく。そしてやがて時が来たら、俺の犯したすべての罪を償うつもりだ。おまえの犯した罪は決して消えることはないだろう。ただ、同じ世界の人間として、いつかおまえに安らかな眠りが訪れることを祈ってるよ」と言い放ちました。
安藤が消える前に言っていたように、また彼のような悪人が引き寄せられて石川のもとに現れることでしょう。石川の今後の闘いもまた観てみたいと思いました。