進撃の巨人 ATTACK ON TITAN (三浦春馬さん)

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映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』は、諫山創さんの漫画『進撃の巨人』を実写化した2部作の前編です。『ローレライ』、『日本沈没』などの樋口真嗣監督がメガホンを取り、脚本は、映画評論家の町山智浩さんと、実写映画版『GANTZ』を手掛けた渡辺雄介さんが共同担当しています。
三浦春馬さんは、エレン役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
突如現れた巨人たちに人類の大半は喰われ、文明は崩壊した。生き残った者たちは巨人の侵攻を防ぐために巨大な三重の壁を築き、その内側に生活圏を確保することで、辛うじて生きていく道を見出した。
壁による平和を得てから約100年後。まだ見ぬ壁外の世界を夢見るエレン(三浦春馬さん)は、壁に守られて暮らすことが当たり前になっている現状に苛立ちを感じる。しかもここ100年来、巨人を見た人がいないということがその苛立ちに拍車をかけていた。そんなエレンのことを幼馴染であるミカサ(水原希子さん)とアルミン(本郷奏多さん)は心配していた。
しかし、当たり前の日常は突然壊される。壁以上に大きい巨体を持つ超大型巨人が現れて壁を壊し、無数の巨人たちが壁の中へと侵入してきたのだ。次々と人類は巨人に喰われ、エレン、ミカサ、アルミンたちは、その地獄のような光景を目の当たりにする。
大混乱の中、ミカサは、置き去りにされた赤ん坊を助けようとしてエレンと離れ離れになってしまうのだった…。
序盤に出現する筋肉組織が剥き出しの超大型巨人の迫力、人間に風貌が似ていながらもどこか異形で不気味なその他の巨人たちの異様さに圧倒されました。なす術がない人間たちが巨人に次々と食べられていくところは、やはり理不尽で残酷です。それだけに本作前編のラストの場面は、ある意味そのうっぷんが少し晴らされる感じで興奮しました。
原作では重要人物の1人であるリヴァイ兵長ですが、本作では登場しません。映画の世界観を考慮してのことだそうです。原作では外国が舞台ですが、映画では長崎県の端島(通称・軍艦島)などでロケーションが行われ、独特の世界観が構築されていました。リヴァイ兵長の代わりに映画ではオリジナルキャラクターであるシキシマ(長谷川博己さん)が登場します。人類最強の男・シキシマは、ミカサを巡ってエレンと三角関係の様相を見せます。そんなシキシマは、狼を恐れて柵の中に暮らす“家畜”を例えに出してエレンを挑発。その後にシキシマが言った「捨てなければ、得られない」という言葉が印象的でした。
立体機動装置を駆使した飛翔アクションシーンはイマイチに感じましたが、後編ではもう少し見応えのあるものになっていくのでしょうか。外壁の修復作戦もまだ果たされていませんし、人類の反撃はこれからです。原作もまだ完結していない作品なので、映画ではどのような結末を迎えるのか気になります。後編である『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』は、来月9月19日公開予定です。