重版出来! (高田純次さん)

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高田純次さんは、TBS系列の毎週火曜夜10時枠にて放送されている連続ドラマ『重版出来!』に久慈勝 役で出演しています。
一昨日は第5話が放送されました。
●導入部のあらすじと感想
副編集長・五百旗頭敬(オダギリジョーさん)は、最近、何者かの視線を感じると言い、バイブス編集部内ではストーカーの仕業ではないかと話題になる。
一方、黒沢心(黒木華さん)は、担当していた漫画家志望の東江絹(高月彩良さん)をベテラン編集者・安井昇(安田顕さん)に取られてしまい、失恋してしまったかのような気分に陥っていた。
東江は人気小説のコミカライズ作画でのデビューに向けて安井と打ち合わせをするも、あまりにも事務的対応のみでうまくコミュニケーションがとれないことに不安を感じていた。
心は、画力は粗削りで酷いが唯一無二の発想力・ストーリセンスのある中田伯(永山絢斗さん)を懸命に指導し、新人賞に応募する原稿を進めていた。そんな中、五百旗頭が発掘した新人漫画家・大塚シュート(中川大志さん)の初の単行本発売が決まり、その手伝いをすることになる心。五百旗頭は、新人作家の可能性に傷をつけないよう確実に売るため、装丁デザインを人気デザイナー・野呂ダイスケ(ヒャダインさん)に依頼する。
五百旗頭に対するストーカーのような視線の正体は心であると判明した。心は、よき編集者になる技を盗むために五百旗頭のことをずっと観察していたのだ。ゴミを拾ったり募金したりミミズをレスキューしたりと誰も見ていない所でまでいい行いをする五百旗頭に驚く心だが、それには理由があった。五百旗頭は、社長・久慈勝(高田純次さん)の真似をしているのだと明かすのだった…。
常によい行いをするというのは、久慈のポリシーでした。久慈は社長であるにも関わらず電車通勤し、酒もタバコもギャンブルもやらず、家は借家で必要最低限の暮らしを守っています。すべては“運をためる”ためでした。
炭鉱の町の貧しい家庭に生まれて父親を亡くした久慈は、経済的な理由から高校に行けず、将来の夢を抱くことも許されませんでした。その上中学卒業の日に、母親は男を作って蒸発。それから荒れてカツアゲや博打に手を染めるようになった久慈は、ある日、一人の老人(火野正平さん)から金を脅し取ろうとします。ところがその老人から次のように諭されます。よいことをしたら運はたまり、悪いことをしたらすぐに運は減る。人殺しをしたら一巻の終わり。運を味方につければ何十倍も幸せは膨れ上がる。問題はどこで勝ちたいかだ。運を使いこなしなさい。
それから上京して、町工場でただ生きるために毎日ひたすら働く久慈は、ある日、同僚から「宮沢賢治詩集」をもらいます。「雨ニモマケズ」を読んで感銘を受けた久慈は、10年後、興都館の文芸編集部で働いていました。そんな中、麻雀で大勝した久慈のもとに衝撃的な知らせが入ります。それは、隣の家のもらい火で久慈の住むアパートが全焼したことです。幸い妻子は無事でしたが、家財一式を失いました。それからというもの、久慈は老人の言葉を思い出し、よい行いをするようになりました。1年が経つ頃、偶然買い付けた無名作家の海外ミステリーがモンスター級の大ヒットを記録。久慈はもし運がためられるなら自分は仕事で勝ちたい、すべての運をヒットにつぎ込みたいと考え、以降も運をため続ける日々を送るようになりました。五百旗頭はそれを知って久慈の生き方を真似するようになったのです。
久慈は年に1回、古紙のリサイクルセンターを訪れ、廃棄処分になる自社の本の最後を見届け、それを自身への戒めとしています。その際に久慈が心に話した「生きていくのに本は必ずしも必要じゃないかもしれない。読まなくとも生きていけるかもしれない。だが、たった1冊の本が人生を動かすこともある。誰かに救いをもたらすこともある。だから私は1冊でも多くの本を読者に届けたい。それが本への恩返しなんです。本が私を人間にしてくれた。これからも私は本を売ります。だからここへ来るんです。この痛みを忘れないために」という言葉が感動的でした。
中田は新人賞の大賞を受賞し、週刊バイブスへの掲載、すなわち漫画家デビューが決定しました。一方、東江は指示通りに原稿を進め、7話のペン入れがもう少しで終わるところだったのに、一方的な事情で安井から全部ボツと言い渡されてしまいました。“ツブシの安井”が発動してしまったのでしょうか。今後の展開も気になります。

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