清須会議 (役所広司さん & 大泉洋さん)

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映画『清須会議』は、三谷幸喜監督が17年ぶりに書き下ろした小説を違ったアプローチで自ら映像化した作品です。
役所広司さんは柴田勝家 役で、大泉洋さんは羽柴秀吉 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
1582年本能寺の変。稀代の英雄・織田信長(篠井英介さん)が明智光秀(浅野和之さん)に殺された。信長の嫡男で織田家当主であった信忠(中村勘九郎さん)も二条城で死亡。光秀は山崎の戦いで討たれた。そこで各地に散った家来を清須に一堂に集めて、織田家の今後について話し合うことになる。一番の争点はもちろん信長亡き後、織田家の跡を継ぐのは誰かということだ。
筆頭家老・柴田勝家(役所広司さん)は後継者として信長の三男でしっかり者の信孝(坂東巳之助さん)を推薦。問題は、光秀を討ったことで急速に発言力を高めている羽柴秀吉(大泉洋さん)の動きだ。案の定、秀吉は次男で大うつけ者の信雄(妻夫木聡さん)を推すことで対抗してきた。
信長の妹・お市様(鈴木京香さん)は、秀吉への恨みから勝家側の味方に付く。勝家の古くからの盟友・丹羽長秀(小日向文世さん)も参謀として勝家をサポートする。一方、秀吉は、軍師・黒田官兵衛(寺島進さん)の策で、信長の弟・三十郎信包(伊勢谷友介さん)を味方にする。そして妻・寧(中谷美紀さん)を呼び寄せ、酒の席において踊りで盛り上げてもらうなどして、家臣たちの心を掴んでいく。
その動きを知った丹羽は、織田家の宿老のみで清須会議を行うよう誘導する。宿老は勝家、丹羽、秀吉に加え滝川一益(阿南健治さん)がいたが、滝川は関東で北条家と戦っていたため清須への到着が遅れていた。滝川は勝家と近しい人物であるので、勝家側としては滝川が到着するのを待ちたかった。しかし今度は秀吉の誘導により、早急に織田家の後継者を決めることが最優先という流れになり、滝川を待たずに池田恒興(佐藤浩市さん)を急遽会議に参加させるという運びとなる。
勝家と秀吉はそれぞれ池田を自分の味方に付けようと説得するが、池田は極めて打算的な人物であり、去就をはっきりさせないのだった…。

熱くて真っ直ぐな性格ですが、それだけに駆け引きは苦手な勝家。冷静沈着で頭脳明晰な丹羽。人心掌握に長けていて、己の目的ためには平気で嘘をつく秀吉。自称「はっきりとした返事をしない男」で、勝家と秀吉のどちらにつくか決められない池田など、個性的な登場人物が多数登場して物語を盛り上げています。信雄のバカっぷりも面白かったですし、前田利家(浅野忠信さん)の真面目で誠実ながら物事を達観している様子もカッコ良かったです。
秀吉に対して復讐心を燃やすお市様、年を忘れて純粋にお市様に恋心を抱く勝家、単なる織田家の乗っ取りだけではなくて天下取りを視野に入れている秀吉、実は武田家の血を守ることを考えていた松姫(剛力彩芽さん)など、それぞれの思いが交錯するところも面白かったです。
勝家と丹羽の友情も興味深かったです。ラストで丹羽が勝家に「これから何か事をなす時は、それが本当に正しいかどうか心の中のわしに問え。年下の女房には年上のように、年上の女房には年下のように扱え、それが夫婦円満の秘訣だ」と助言するシーンが印象的でした。
そういえば、映画『ステキな金縛り』に登場した更科六兵衛(西田敏行さん)も、北条家家臣として少しだけ登場していました。そうした遊び心も三谷監督作品ならではで面白いと思いました。
戦国の世でありながら、戦ではなく会議の席上で歴史が動いた清須会議。派手さはありませんでしたが、その人間模様が面白かったです。

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