ATARU 最終回 (北村一輝さん & 栗山千明さん)

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TBS系列の日曜劇場枠にて放送されていた連続ドラマ『ATARU』は、一昨日、最終回(第11話)を迎えました。
北村一輝さんは沢俊一 役で、栗山千明さんは蛯名舞子 役で出演しました。
●あらすじと感想
蛯名舞子(栗山千明さん)や沢俊一(北村一輝さん)と出会って、チョコザイことアタル(中居正広さん)は“人のために役に立ちたい”という気持ちが芽生えたのかもしれないという描写がよかったです。チョコザイのおかげで、舞子の母・真理子(奥貫薫さん)の死の真相が明らかになりました。15年前、自殺と処理されて、舞子や舞子の弟・昇(玉森裕太さん)、そして舞子の父・達夫(利重剛さん)も、真理子の死は自分のせいだと自らを責めていました。でも、真相は違いました。真理子は運転中に脳出血を起こし、体が麻痺してブレーキを踏めず、事故で亡くなったのです。結局、警察にとっては“捨て山”に変わりありませんでしたが、当事者でもある舞子の「自殺か事故で、遺族の人生は大きく変わります」という言葉は胸に響きました。
親の意思でラリー井上(村上弘明さん)に預けられ、FBI内で進められている「SPB(サヴァン・プログラム・ブランチ)」というプロジェクトで教育を受ける捜査官候補生になったアタルでしたが、今度は自らの意思でラリーについていくことを選びました。アタルが父・誠(市村正親さん)と母・ゆり子(原日出子さん)のもとから離れて自立する場面がなんだか感動的でした。
舞子は正式に刑事を辞めましたが、ラリーからのSPB加入の誘いも断りました。警察に事件性がないと判断された“捨て山”を独自に調べる道を選んだようです。
沢の「俺もいろんな能力を持つ人に会ったよ。みんな、想像を絶するほどの苦しみを味わってた。それを知って思うんだ。能力、病気、障害。それを分けることに一体どんな意味があるんだって。とても厄介な、でも、愛すべき個性じゃダメなのか?天才も同じだ。天才じゃなきゃダメなのか?」という言葉と、ラリーの「それ(能力と障害と病気)をちゃんと分けて、名前をつけて、それで初めて対処の仕方がわかり、救われる人がいるんです」という言葉が印象的でした。どちらもチョコザイのような人のことを思いやっての意見で、考えさせられました。
子だくさんになって『警察24時』と『大家族スペシャル』のコラボ番組に出演する野望を抱いている渥見怜志(田中哲司さん)は、三つ子が生まれて子どもが7人となり、一気に野望実現に近づきました。アメリカ大使館による違法無線の存在を不審に思い、単独で捜査を始めるがラリーらFBIに拉致され、記憶を操作されて謙虚な性格に豹変した犬飼甲子郎(中村靖日さん)でしたが、沢、渥見の説得や、『シンクロナイズドスイミング刑事』の視聴をやめたおかげもあり、ラリーらの洗脳から解放されて元に戻りました。
チョコザイは、舞子には自身が大切にしていたデグーのぬいぐるみを、沢には自身が好物のスピーディー社のケチャップを渡し、ラリーとともにアメリカに旅立ちました。後日、沢の部屋には“チョコザイ”という名のデグーがいて、舞子が嬉しそうにそのペットに会いに来たところで物語は終わりました。
そういえば、タモリさんが宝石店・店主の役で出演し、「帰ってもいいかな?」「いいとも!」のやり取りをしていました。今回もドラマ『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』の当麻と瀬文らしき人物がちらっと映っていたり、劇中内のドラマ『シンクロナイズドスイミング刑事』の女優が登場したりと、最後まで小ネタ満載で面白かったです。