- 2011年8月18日
V6の岡田准一さんは、フジテレビ系土曜ドラマ枠にて放送された連続ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』の劇場版である『SP THE MOTION PICTURE』に井上薫 役で出演しています。
『SP THE MOTION PICTURE』は「野望篇」「革命篇」の2部作での公開となっています。
先日、「野望篇」を劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
自殺した西島勇司(飯田基祐さん)の後任の新しい理事官・梶山光彦(伊達暁さん)と尾形総一郎(堤真一さん)の内緒話「仕方がないだろ。大義のためだ」という言葉を立ち聞きしてしまった井上薫(岡田准一さん)は、尾形に対して疑心を抱いていた。
そんな中、尾形率いる井上たち警視庁警備部警護課第四係は、六本木ヒルズのイベント会場で行われる地雷撲滅チャリティ・イベントの警護にあたることになる。井上は6歳の頃、テロの巻き添えで両親を亡くし、そのトラウマのせいか、神経成長因子の血中濃度の増加症状により五感が異常に発達し、嘘や身の回りの危険を察知する能力“シンクロ”や、見た光景を一瞬で記憶し映像として残す能力“フォトグラフィック・メモリー”を持っている。イベントステージに国土交通大臣が現れた時、井上は大臣に向けられた強烈な悪意を感じ取り、ある危険を察知した。それは見物客にも危害が及ぶ爆弾テロだった…。
本作はテレビドラマシリーズありきの作品で、今のところ複雑なストーリーではありませんが、ドラマシリーズをご覧になっていないと、物語の流れ、雰囲気、登場人物の性格や役どころ、関係性などの理解が浅くなってしまい、本当の意味での面白さは味わえないかもしれません。そして、あくまでも本作の魅力は“アクション”です。複雑に絡み合う物語を期待している人もいるかもしれませんが、少なくとも「野望篇」は準備段階といった趣で、まだこれといったストーリー上のうねりのようなものはありません。いろいろと突っ込みどころもありますが、私のようなドラマシリーズファンで、それらを承知の上で観れば、十分楽しめると思います。
2年間をかけて肉体改造と格闘技術の修練を行った岡田さんのスタントなしのアクションは本当に圧巻でした。また、尾形の過去が少し明かされたり、尾形や梶山理事官が所属していた東大の政治サークル「雄翔会」のメンバーたちの結びつき、そのメンバーたちと与党幹事長・伊達國雄(香川照之さん)との関係性などが描かれ、「革命篇」に期待を持たせる内容となっていました。
寝ぼけた国民の意識を覚醒させるという大義を追い求める尾形と、そんな尾形からSPの崇高な精神、命を護る大切さを学び、純粋に目の前にいるマルタイ(護衛の対象になる人間)を命がけで護ることを正義とする井上。2人の思いの行方が気になるところです。「革命篇」は2011年3月12日公開予定です。