図書館戦争 THE LAST MISSION (岡田准一さん & 榮倉奈々さん)

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映画『図書館戦争 THE LAST MISSION』は、有川浩さんによる小説シリーズを映画化した『図書館戦争』の続編です。前作に引き続き、佐藤信介監督がメガホンを取っています。
V6の岡田准一さんは堂上篤 役で、榮倉奈々さんは笠原郁 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
武力もいとわぬ厳しい検閲を行うメディア良化委員会の執行機関であるメディア良化隊と、読書・表現の自由を守るため検閲に対抗する図書隊の抗争は続いていた。
図書隊の防衛部の中でも通常図書館業務から大規模制圧戦まで全業務に精通する精鋭部隊である図書特殊部隊(=ライブラリー・タスクフォース)。その中で唯一の女性隊員である笠原郁(榮倉奈々さん)は、相変わらず担当教官 ・堂上篤(岡田准一さん)からしごかれる日々を送っていた。しかし入隊当初とは違って、互いに信頼し合う仲となっていて、郁は堂上の部下であることに誇りを持っており、彼のような図書隊員になることを目標としている。
ある日、茨城県近代美術館で芸術の祭典「未来への自由」展が開催されることになり、それに際して図書隊に2つの依頼があって引き受けることが決定した。1つは図書隊がその祭典の警備にあたること。もう1つは、図書隊が所持する「図書館法規要覧」を自由の象徴の本として展示したいので貸してほしいというものだった。図書館法があったからこそ自衛組織である図書隊を設立することができたのであり、この世に1冊しか現存しない「図書館法規要覧」は、その原点となる貴重な本だ。
そんな中、武蔵野第一図書館で図書隊員による焚書行為が発覚する。なぜか郁は共犯者の濡れ衣を着せられ、査問会にかけられるのだった…。

本作の騒動の影には、「未来企画」の存在がありました。その代表を務める手塚慧(松坂桃李さん)は、弟・光(福士蒼汰さん)に図書隊を辞めさせて未来企画に入らせることを画策。なぜなら光の所属するタスクフォース壊滅の準備を進めていたからです。
慧の目的は検閲抗争をなくすことでした。いわば地方行政機関である図書隊を文科省傘下の機関にすることによって、法務省の下部組織である良化委員会と互角の立場に引き上げて検閲の独裁を解消する算段です。一見すると素晴らしい手段のように見えますが、図書隊が文科省の傘下に入るための条件は防衛部の排除でした。そのために、慧は防衛部の精鋭部隊であるタスクフォースの壊滅を狙っているのです。しかし、それでは検閲対抗権を一時的に捨てることになり、図書隊が互角に渡り合う法律が成立するまでの長い間、国民は厳しい検閲を強いられることになります。しかも一度奪われた自由を再び取り戻すのは容易なことではなく至難の業でしょう。郁が慧に主張した「私たちが守っているのは本だけど、本じゃないんです」というセリフが印象的でした。
結局、目的のためなら手段を選ばない慧は、弟・光を見限って作戦を実行に移してしまいます。そのことにより展開される図書隊と良化隊の戦闘シーンが凄かったです。前作よりさらにパワーアップしていました。
郁と堂上の恋愛の行方も見どころの1つでしょう。少しだけですが、手塚光&柴崎麻子(栗山千明さん)と、小牧幹久(田中圭さん)&中澤毬江(土屋太鳳さん)の恋模様も描かれていました。水戸図書館にて本気で兄・慧に殺意を抱いたことを話す光に、小牧が誰かにとって誇れる生き方をすること、守りたいその人のために戦うことを引き合いに出して諭していたのも印象的でした。
本作では悪役的な立ち位置にある慧ですが、彼の言うことも一理あると思いました。特に偽物の平和で満足する民衆、マスコミから垂れ流されるゴシップ、メディア良化法が必要なまでに世界が悪意に満ちた言葉で溢れている状況などは色々考えさせられました。
図書隊のシンボルマークに使われているカミツレの花言葉は“苦難の中の力”です。その精神はまさに図書隊のメンバーに息づいていました。カミツレは簡単には咲かず、誰かが手を尽くしてやっと咲く花とのこと。それはまるで図書隊が守ろうとしている“自由”と同じであり、無関心では直ちに失われてしまいます。本当に大切なものは失ってはじめて気付くとは言いますが、失ってからでは取り返しがつかないこともあります。そういったことも考えさせられました。

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