- 2007年12月17日
堤真一さんは、毎週土曜夜11時台フジテレビ系列にて放送されている連続ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』に尾形総一郎 役で出演しています。
先週は第4話(Episode II-3)が放送されました。
●あらすじと感想
井上薫(岡田准一さん)がテロリストへの反撃を密かに開始。
物理療法室に拘束されていた笹本絵里(真木よう子さん)を救い出し、物理療法室にある液体窒素などの薬品や道具を駆使しながら、2人でこっそりと速やかにテロリストたちを殺さずに倒して確保していく。
ナース長・富永(深浦加奈子さん)に協力してもらって、酸素ボンベで酸素を、揮発性の高いエタノールでアルコール成分を物理療法室に充満させる。
拘束したテロリストの携帯メールでリーダー格の金田(北村有起哉さん)を物理療法室に誘い出し、井上と金田が対峙する。
金田は井上に拳銃を向けて発砲するが、その瞬間、物理療法室が爆発。それを計算済みの井上は瞬時に浴槽に飛び込み炎と爆風から身を守って、爆風で倒れた金田を確保。
人質となった患者や看護師、医師たちが解放されて、加藤元総理(露木茂さん)の手術も無事終わる。
今回の一件も緘口令が敷かれることになった。爆発事故が起きた病院に定期健診で来ていた加藤元総理がたまたま居合わせたということに…。「いつまで真実を隠し通すつもりなんですか」と憤慨する尾形総一郎(堤真一さん)を警護課第4係課長・中尾義春(江上真悟さん)は軽くあしらう。
井上と笹本は、公安に呼び出されて病室を後にする。加藤元総理を心配して駆けつけた家族の喜ぶ声を聞いてそっと微笑む井上だった…。
大仕掛けがあったものの、事件そのものはあっさり解決した印象があります。
液体窒素を使って、お手製のスタングレネード(=音響手榴弾)を作ったり、石けん水を使ってテロリストの足元をすべらせたりと細かいアイデアが面白かったです。
気になった点は、3つ。
まず、金田があまり病院から逃げる気のないように見えたのが気になりました。
金田は、井上が金田に対し軍人だなと確認した際に、「元軍人さんだがな。それも一度も戦ったことのない軍人だよ。政治家のお飾りって言われているお前らSPなら、俺たちの気持ちも少しは理解できるだろう」と言い、井上がここから無事逃げ出すことは不可能だからおとなしく投降しろとの呼びかけに対し、「無事に逃げ出そうなんて思っちゃないさ」「戦うことに意味があるんだよ。その後のことは知ったこっちゃない。逃げ切れない時は加藤を盾にして雄雄しく死んでやるよ」と答えます。
このあたりがリーダー格・金田の本当の動機のように感じられます。それで逃げることには興味がなかったのでしょう。前回も申し上げた通り、そんな金田を扇動した黒幕がいると私には感じられて仕方ありません。
2つ目としては、麻田雄三総理(山本圭さん)がイニシアチブを取り始めたことが気になりました。
テロの問題に関しては筋金入りの強硬論者であるという麻田総理。妙に張り切っている裏には何かあるのでしょうか?
3つ目としては、そんな麻田総理も関わりのある、井上が幼い頃にテロの巻き添えで両親を亡くした事件。今回は尾形の回想シーンとして登場しましたが、麻田が井上少年をかばうその裏で見せた笑みを、どうやらその時居合わせた学生服姿の尾形も見たようです。それを尾形がどう受け止めたのかが気になります。
次回は新しいエピソードが始まります。今回の最後の方に出てきた清掃業者と思われる「リバプール・クリーニング」の怪しい男4人組が事件を起こすようです。