PRICELESS 最終回 (藤木直人さん)

fujikinaohito08

藤木直人さんは、フジテレビ系列の月曜夜9時枠にて放送されていた連続ドラマ『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』に大屋敷統一郎 役で出演しました。
一昨日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想
ホットドッグの屋台での営業を経て、「ハピネス魔法瓶」(以下「ハピネス」)を設立した金田一二三男(木村拓哉さん)、模合謙吾(中井貴一さん)、二階堂彩矢(香里奈さん)たち。「ミラクル魔法瓶」改め「ミラクルエレクトロニクス」(以下「ミラクル」)の社長・大屋敷統一郎(藤木直人さん)、専務・財前修(イッセー尾形さん)による度重なる妨害にも屈せず、“究極の魔法瓶”で順調に売り上げを伸ばすハピネスだったが、ミラクルから特許権侵害で提訴されるとともに販売の差し止めの仮処分を求められて窮地に立たされる。風評によってハピネスの関連会社まで被害を受けていることを知った金田一は、統一郎にハピネスを無くしても構わないので、ミラクルに魔法瓶事業を復活させて、ハピネスの関連会社にもう一度魔法瓶を作る場を与えてほしいと土下座する。
金田一に前向きな回答をする統一郎だったが、結局、魔法瓶事業再開の約束を反故にした。そのことを知った社員たちは、それまでの統一郎の経営方針に嫌気がさしていたこともあり、一斉に退職。総勢1507人ものミラクルの元社員が、金田一を頼って集ってきた。そのことを知った統一郎は、自ら金田一のもとに出向き、負けを認め、自身と金田一が腹違いの兄弟であることを明かし、金田一と先代社長である父に対する複雑な思いを打ち明けた。金田一は、統一郎がそんな秘密を一人で背負い込んでいたことに驚きの色を示し、理由がわかってすっきりしたと笑い飛ばす。その晩、「幸福荘」に泊まる統一郎だったが、翌朝、宿泊料を払って姿を消していた。
社員が一斉に辞めたことで、世間の評判も企業イメージも暴落したミラクル。金田一、模合、彩矢は、ミラクルの建て直しのために動き出す。元社員も下請けの関連会社もミラクルに戻ることに難色を示し、販売店もミラクルの商品を取り扱ってくれない。そんな矢先、統一郎が特許侵害の訴えを取り下げていたことが判明する。ハピネスとして“究極の魔法瓶”を作ることができるようになったにもかかわらず、あえて金田一たちはミラクルで“究極の魔法瓶”を作ることを思い立つ。ハピネスだとかミラクルという社名は関係なく“人”が大事だという金田一、模合、彩矢たちの必死の説得で元社員、下請けの関連会社も動き出し、ついにミラクルから“究極の魔法瓶”が発売。売り上げも上々で広瀬ファンドの出資も取り付け、経営再建の目処が立った。
一方、以前の金田一のようにホームレスのような生活を送っていた統一郎。金田一はそんな統一郎に会いに行き、炊き出しに連れて行く。ホームレスの仲間たちの名前を覚えている金田一に驚く統一郎に対して、金田一は「一緒に飯食ったり、一緒に仕事したりする人って、名前覚えるでしょ」と説明。その後、統一郎は、金田一、模合、彩矢たちに、ミラクルが倒産せずに済んだことに対する感謝の言葉を述べ、自分は身を引いて金田一たちに会社を託すことを告げる。そんな統一郎に、模合は、ミラクル魔法瓶の初号機の特許出願日が統一郎の生年月日と同じこと、その後開発されたものもすべて統一郎の誕生日に特許が出願されていることを説明して、「仕事一筋でミラクル魔法瓶を大きくされてきた先代にとって、ミラクル魔法瓶の成長はあなたの成長でもあったんです」と言う。金田一も「あの会社はあなたが守るべきだと思いますよ」と告げた。
ミラクル魔法瓶の復活を祝うために食事に行く金田一、彩矢、模合。3人はクリスマスに祭りを行うプライドのない神社に遭遇する。金田一が真っ先に向かったのは、第1話にも登場した“的当てゲーム”。そこで金田一が手にしたボールは、第1話で自身が手放した北別府のサイン入りボールだった。模合はブルドーザーの玩具を当ててがっかりするが、以前「幸福荘」の鞠丘両太(田中奏生さん)がほしがっていたものなので、金田一が喜んでそれをもらい、自身はだいぶ前にもう投げたと言ってボールを投げずにしまう。
金田一は、大勢の社員の前で、空席となっているミラクルの新社長として統一郎を紹介する。会社をメチャクチャにした張本人であるとして社員からブーイングが沸き起こるが、金田一は自身の経験を話し、自分に仲間をいっぱい作ってくれた魔法瓶が自身にとっての“魔法”であると力説。そんな仲間に最高の魔法瓶を作ってほしいと思っていて、統一郎もそのうちの一人だと説明した。続いて統一郎が謝罪し、それでも納得行かない社員の何人かが席を立って去ろうとするが、統一郎がその人たちの名前を呼んで引き止める。金田一を見習って社員一人一人の名前を覚えていたのだ。それから初号機の魔法瓶を手にとって、父が初代のメンバーと作り上げたもの、“究極の魔法瓶”を手にとって、自分の弟である金田一二三男が皆と一緒に作り上げたものであると説明。そして、自分も皆の仲間として一緒に魔法瓶を作らせてほしいと頭を下げた。金田一が統一郎を仲間に入れる同意を求めて席を立つことを促すと、反対していたメンバーも含め全員が立って拍手が沸き起こった。
金田一、彩矢、模合は再びミラクルを去ることにした。金田一は「俺らは俺らでやりたいことをやっていくから」と言い、統一郎にそれは何かと問われると、「例えば、1週間温度が変わらない魔法瓶を作るとか」と答えた。金田一は父からもらった北別府のサイン入りボールを統一郎に渡し、「それ、これからは兄貴…社長が持っててください」と告げた。統一郎は少年時代に父からグローブだけをプレゼントされた理由を悟って、笑顔で「ありがとう」と言った。統一郎、財前、榎本小太郎(藤ヶ谷太輔さん)に笑顔で別れを告げる金田一、彩矢、模合。その帰り道、ノープランで会社を去ったために今後を心配する彩矢と模合だが、金田一は相変わらず何とかなると余裕の態度。さらに思いつきを話し始めて3人で冗談を言い合うのだった。
それから時は過ぎ、3人は雪国にいた。雪を掘り起こして取り出した魔法瓶からは、1週間経過したにもかかわらず熱々のお湯が出る。金田一は更なる記録を目指そうと張り切って、模合が制止するのも構わずに再び魔法瓶を雪に埋める。そして3人は今日の日付が12月24日だとわかると、言いたいことがあると言い出す。一斉のせで発せられた言葉は、同じものではなく「メリークリスマス」と「良いお年を」だった…。
ストーリー的にはかなり強引な面や予想できてしまう面もありましたが、金田一、彩矢、模合をはじめとする登場人物がいい味を出していたので面白かったです。ラストの雪国の場面は生放送でした。3人の掛け合いが絶妙でよかったです。