- 2012年1月21日
中谷美紀さんは、TBS系列の毎週日曜夜9時枠にて放送されていた日曜劇場『IQ246~華麗なる事件簿~』にマリア・T&森本朋美 役で出演しました。
一昨日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想
服毒自殺をはかったと見せかけて霊安室の遺体とすり代わることによって死を偽装して脱獄したマリア・T(中谷美紀さん)。彼女は警視総監の棚田文六(篠井英介さん)になりすましてマリア・Tの仲間という嘘の名目で“沙羅駆射殺許可命令”を発動した。
法門寺沙羅駆(織田裕二さん)、和藤奏子(土屋太鳳さん)、賢正(ディーン・フジオカさん)は、アジトから逃げ出したマリア・Tを追いかけようとするが、その矢先に機動隊に取り囲まれてしまう。賢正の健闘により一時は難を逃れるが、車に乗り込もうとしたところで狙撃隊に狙われ、奏子が沙羅駆を庇って撃たれてしまう。
沙羅駆と賢正は奏子を病院へ連れて行くが、ICUもベッドも満杯な上に日本中の電力が不安定で対応できないと言われてしまう。実はマリア・Tがハッキングにより日本の電気の供給のすべてを掌握。それを解除する代わりに全国民の個人データベースにアクセスするパスワードをよこすよう要求していた。沙羅駆は、政府の機密データを盗んで奏子を救うよう交渉することに決めるのだった…。
犯罪に手を染めそうになる沙羅駆でしたが、奏子の説得で踏み止まりました。
奏子は、東都医科大学医学部・法医解剖室所属の足利尊氏(矢野聖人さん)による応急処置で一命を取りとめました。
沙羅駆はマリア・Tが個人情報のデータベースへアクセスするのを妨害し、勝負を申し込みました。マリア・Tが決めた勝負の方法は、毒薬が1つ混じっている複数の錠剤からお互いに1つずつ相手の飲む錠剤を指定して同時に飲んでいくというものでした。沙羅駆の希望により、毒薬は2つに増やされ、同時に2人亡くなる可能性もある決闘となりました。
マリア・Tの目的は、今ある価値観をすべて壊して新しい世界をつくることでした。沙羅駆は人間は愚かだが同時に成長もすると説き、単純にIQのことだけを考えれば自分の負けであるが、自分には仲間がいると力説。一人一人は凡人かもしれないが、集まればIQ300にも立ち向かえる力になると言いました。そして「この世界に未来はあると思う?」とのマリア・Tの質問に、沙羅駆は「この世界はいいところも君が言うように悪いところもある。だが諦めれば未来は終わる。必要なのは、諦めずに考え続けること」と諭し、「凡人の一歩は小さな一歩かもしれないが、前を向く一歩であればそれでいい。すべての人間に考える価値があり、その違いが豊かな価値観や感性を生む。人間の可能性を否定する君の考え方は、あ~醜い。醜悪至極なり。君はずっと一人で生きてきた。もし誰かを信頼できれば、君の人生も違っていたんではないか? 人は一人では生きられない」と言いました。
勝負の結果は沙羅駆の勝ちでした。マリア・Tが毒薬を飲んでしまったのです。
沙羅駆への射殺許可命令は、88代目 賢丈(寺島進さん)が御前会議トップの御前様(井上真樹夫さん)に対して脅迫めいた交渉を行ったことにより取り消してもらえました。
奏子は無事手術を受けて成功。胸部の損傷も奇跡的に最小限で済んでいたとのことです。退院して戻って来た奏子に、沙羅駆は憎まれ口を叩きながらも感謝の言葉を述べました。
沙羅駆は、警視総監の棚田にはマリア・Tは死んですでに荼毘に付したと報告しましたが、実は嘘でした。賢正にマリア・Tの胃を洗浄するよう指示して助けたのです。贖罪が済んでないマリア・Tに死を与えても意味がないと考えたからです。マリア・Tの首には沙羅駆が開発した装置が付けられました。それは殺人衝動のパルスを感じ取ると反応して付けている者のIQを犬並みに下げるというもので、一度つけたら絶対に外せないとのことです。今まで犯罪を指南して殺してきた被害者たちに対するマリア・Tが背負うべき重い十字架であると沙羅駆は説明しました。ネックレスの付け心地を問われたマリア・Tは「あなたの飼い犬になったみたいでゾクゾクするわ」と答えました。しかも沙羅駆が未来に絶望するまで法門寺家に居座るつもりのようです。沙羅駆は、マリア・Tの考え方がよく分からないとしながらも、考え続けると宣言。それから「私は諦めが悪い」と告げたところで物語は幕を閉じました。
今後も沙羅駆は暇を持て余しては事件に首を突っ込んでいくのでしょう。多少強引すぎる面もありましたが面白かったです。