アメイジング・スパイダーマン2 (The Amazing Spider-Man 2)

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映画『アメイジング・スパイダーマン2』は、前作シリーズからキャストもスタッフも全てが変わった『アメイジング・スパイダーマン』の続編です。
監督のマーク・ウェブ、主演のアンドリュー・ガーフィールドやエマ・ストーンたちが再結集し、ジェイミー・フォックス、デイン・デハーンたちが新たに参加しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)とグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)たちの卒業式の日、プルトニウム強奪事件が発生する。ピーターはスパイダーマンとしてその車を追跡。途中、通りすがりのマックス・ディロン(ジェイミー・フォックス)が設計図の束を落として危険な目に遭いそうになるのを助ける。スパイダーマンはマックスにその場のノリで友人だと伝えて「君が必要だ」と言って去っていく。プルトニウムを取り返し、なんとか卒業式に間に合ったピーターは、グウェンと熱い口づけを交わす。グウェンとの恋愛を謳歌しているかに見えたピーターだが、実はグウェンの父・ジョージ(デニス・リアリー)の幻に悩まされていた。ジョージと交わした「グウェンを危険に巻き込まないために別れる」という約束が頭から離れずにいたのだ。それを察したグウェンは、父親は関係ないとピーターを説得。実はこれまで何度もその話をしたもののピーターは受け入れられずにいたのだ。そんなピーターを見かねたグウェンは、ピーターに別れ話を切り出した。
世間では相変わらずスパイダーマンの評価は賛否両論だった。そんな中、スパイダーマンを病的に支持する者がいた。以前、スパイダーマンに助けられたマックスだ。彼はオズコープ社で働く電気技師で、画期的な配電システムを作ったにもかかわらず評価してもらえず、社内では軽んじられていた。ある夜、マックスは自身の誕生日であるにもかかわらず、電気系統の故障対応の残業を命じられる。場所はオズコープ内の遺伝子研究所だった。その作業中にマックスは感電事故に遭い、電気ウナギの水槽に墜落。なんと電気人間になってしまう。自分で力をコントロールすることができず、街で騒動を起こしてしまうマックス。そこへスパイダーマンが駆けつけるが、マックスの名前を覚えていなかった。それを知ったマックスはショックを受け、さらにスパイダーマンが自分とは違って街の人々から愛されている姿を目の当たりにして嫉妬する。やがてマックスはスパイダーマンのことを敵視し、自らをエレクトロと名乗るようになるのだった…。

今回のスパイダーマンの敵は、エレクトロにグリーン・ゴブリン、ライノとてんこ盛り。ただし、同時に3人を相手にするわけではなく、しかもライノとの戦いはわずかで、グリーン・ゴブリンとの戦いも完全なものではなくあっさりしていました。
どちらかと言うと、ピーターとグウェンのラブストーリーと、ピーターの両親が姿を消した理由が明かされる話が主軸で、それにエレクトロの物語や、ピーターの旧友でオズボーン家の呪い(=遺伝子的要因による病気)に悩まされているハリー・オズボーン(デイン・デハーン)がもたらす悲劇などが織り込まれている感じです。
本作も3D上映を意識した画面作りがなされているので、迫力があって引き込まれました。特にスパイダーマンが宙を舞うシーンは、まるで実際に自分が体験しているかのごとくリアルに感じられて楽しめました。
「いつか物事は良くなるという“希望”を人々に与えている」と自負してスパイダーマンの活動を続けていたピーターですが、本作ではある出来事をきっかけにやめてしまいます。そんなピーターを励まして目を覚まさせたのは、叔母のメイ・パーカー(サリー・フィールド)と卒業式の時のグウェンの代表スピーチの言葉でした。グウェンの「希望を捨てず、苦しみに負けない強さを持つのです。たとえ失敗に終わっても大切なもののために闘う、それこそが最高の生き方です」といった言葉は、私の心にも響きました。
試練を乗り越えて、自分が何者なのか、何をすべきかを再確認したピーターは、自分の居場所を見つけて再びスパイダーマンとして立ち上がりました。グリーン・ゴブリンとの決着はついていないので、今後の展開も楽しみです。
エンディングにミスティーク(ジェニファー・ローレンス)が登場する映像が流れて驚きました。確かに『アメイジング・スパイダーマン』シリーズと『X-MEN』シリーズは、いずれもマーベルのキャラクターが原作ですが、前者はソニー・ピクチャーズ、後者は20世紀フォックスが製作しています。まさかのスタジオの壁を越えた映画の実現が予定されているのかと思いきや、そういうわけではないようです。本作のマーク・ウェブ監督は、『(500)日のサマー』を製作・配給したフォックスの子会社でさらに1本の映画を手掛ける契約を結んでいましたが、ソニーの『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを優先しました。この点をめぐり、両社の間で駆け引きがあり、フォックスはウェブ監督が『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを続行することを許可する代わりに、ソニーに『X-MEN:フューチャー&パスト』の宣伝を無料で行うことを了承させたようです。フォックスは、大ヒットが約束されている『アメイジング・スパイダーマン2』で宣伝ができますし、ソニーは『アメイジング・スパイダーマン』もマーベル映画ファミリーの一員だという印象を観客に抱かせることができるので、相互に利点があるというわけです。まあ、要するに“大人の事情”のようです。