ウルヴァリン:SAMURAI (ヒュー・ジャックマン & 真田広之さん)

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映画『ウルヴァリン:SAMURAI』は、 『X-メン』シリーズの登場人物ウルヴァリンを主人公にした作品の第2弾です。
シリーズの過去作に続きヒュー・ジャックマンがウルヴァリンを演じています。真田広之さんはシンゲン役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
ウルヴァリンことローガン(ヒュー・ジャックマン)は、カナダの山奥で人目を避けるようにひっそりと暮らしていた。ある日、ウルヴァリンのもとにユキオ(福島リラさん)がやって来る。彼女の雇い主は日本人実業家・矢志田(ハル・ヤマノウチ)だ。第二次世界大戦時にウルヴァリンに命を救われたことがある矢志田が、病気で余命わずかとなった今、ウルヴァリンとの再会を望んでいたのだ。最初は拒むウルヴァリンだったが、ユキオの説得で仕方なく別れを言いに日本へと向かう。
矢志田の屋敷にて、ウルヴァリンは矢志田の息子・シンゲン(真田広之さん)とその娘マリコ(TAOさん)と出会うが、どうにも歓迎されていないムード。Dr. グリーン(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)の治療を受けていた矢志田は、「呼んだのは礼のためだけではない。恩返しがしたい。永遠の命を終わらせ、死なせてやる」とウルヴァリンに話す。それから「私をもう一度助けてくれ。マリコを助けてくれ」という謎の言葉を残したまま、その晩に矢志田はこの世を去ってしまう。
ユキオに案内され、矢志田の葬儀に参列するウルヴァリンだが、異様な雰囲気を感じ取る。その矢先、謎の武装集団がマリコを誘拐しようとする。マリコを守るため、戦いながら逃避行を試みるウルヴァリン。しかし、不死身のはずの彼の体には、ある異変が起きているのだった…。
治癒能力を無力化させられ、初めて“死”の恐怖に直面したウルヴァリンが、絶体絶命な闘いを強いられます。ウルヴァリンの傷だらけの内面を掘り下げて、“生”への渇望をあぶりだした内容が、ドラマチックかつエモーショナルに描かれていて興味深かったです。
そしてやはり注目すべきは日本が舞台であること。ハリウッド映画としては初めてとも言える大規模な日本でのロケが行われたそうです。東京の増上寺の葬儀シーンをはじめ、上野や秋葉原、広島の瀬戸内海の景観などをバックにウルヴァリンが走り回る姿は見どころの1つです。
ウルヴァリンで外せないのはアクションシーンです。高速で走る新幹線の上での死闘は見ごたえがありました。そして、日本を舞台にしているだけあって、東洋武術のエッセンスが組み込まれたりしていました。特にユキオがウルヴァリンを助ける場面や、武道の達人・シンゲンが二刀流でウルヴァリンの爪に立ち向かう場面、雪降る街でウルヴァリンとニンジャ軍団が戦う場面などが印象的でした。
本作では、ウルヴァリンがジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)の死に関してトラウマを背負っているという描写があるので、『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』というよりは、『X-MEN: ファイナル ディシジョン』の続編といった感じです。本作のエンドクレジットの間には、なんとマグニートー(イアン・マッケラン)とプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)が登場します。そこには“トラスク・インダストリーズ”という会社の名前もちらっと出てきます。それはどうやら2014年公開予定の『X-Men: Days of Future Past』に繋がる場面のようです。そちらの映画も今からとても待ち遠しいです。