運命の人 最終回

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TBS系列の日曜劇場枠にて放送されていた連続ドラマ『運命の人』が一昨日、最終回(第10話)を迎えました。
●導入部のあらすじと結末を含めた感想
一審判決で元事務官・三木昭子(真木よう子さん)に懲役6ヶ月執行猶予1年、弓成亮太(本木雅弘さん)には無罪判決が下された。しかし、弓成への憎悪と悪意に満ちていた昭子は、嘘と誇張で塗り固められた赤裸々な告白手記を発表。その効果は絶大で、“知る権利の勝利”という弓成を讃えていた評価は消え失せ、世間の目は手のひらを返したように侮蔑に変わった。
控訴審の判決は、弓成に懲役4ヶ月執行猶予1年、すなわち逆転有罪判決だった。新聞記者に復帰して家族とやり直したいという弓成の希望は打ち砕かれた。新聞記者の妻として最後まで夫を支えると決意していた由里子(松たか子さん)も悔しさでいっぱいになる。判決に到底納得のいかない大野木正弁護士(柳葉敏郎さん)は最高裁に上告する。弓成の盟友ともいえる読日新聞の記者・山部一雄(大森南朋さん)は、昭子に会い、真実を話して欲しいと説得を試みる。
そして、ついに最後の望みをかけて臨んだ最高裁の決定の日が訪れる。弓成に下された最後の審判は上告棄却、つまり弓成の有罪が確定した。休職扱いだった弓成は毎朝新聞を退職した。弓成は「もうこれ以上君を犯罪者の妻として縛っておきたくない」と由里子に離婚届を渡して家を出て行く。国家権力との闘いで疲れ果てたからか、弓成は沖縄の地で海に身を投げ出した。
謝花ミチ(美波さん)と渡久山朝友(泉谷しげるさん)に助けられた弓成は、それから5年、沖縄でただ時の流れに身を任せて暮らしていた。そんな中、アメリカ兵による強盗事件や中学校への米軍ヘリ墜落事故など、日常に基地があるが故に起きる理不尽な事件を目の当たりにするのだった…。

過去から逃げていた弓成は、沖縄の現状を知り、ミチと渡久山のおかげもあって、沖縄の本当の痛みを伝えるために立ち上がりました。過去のスキャンダルを蒸し返されるのを覚悟して、それで沖縄の問題に注目が集まるのなら、生き恥をさらしてでも沖縄の現状を本土の人に伝えようと、琉球新聞に記事を寄稿したのです。アメリカ軍人による少女事件に抗議する“沖縄県民総決起大会”に、基地容認派のリーダーが参加したのはその記事のおかげのようです。
夫と離婚して故郷の北海道に帰ることにした昭子と、夫・弓成に会うために沖縄に向かう由里子が空港で出会う演出はやり過ぎのような気もしましたが、まあドラマの醍醐味として面白かったです。2人は一瞬驚きつつも軽く会釈をして、無言のままそれぞれ歩き出しました。
由里子と再会した弓成は、「これからは沖縄の現実を本土に伝える仕事をして、今度こそこの国の未来を変えたいと思ってる」と伝えました。由里子はそんな弓成についていくことにしたようです。そこへ弓成に朗報が届けられます。琉球国際大学の我楽政規教授(リリー・フランキーさん)がワシントンの国立公文書館で、沖縄返還協定についての極秘ファイルを発見したのです。しかも軍用地復元補償費400万ドルを日本側が肩代わりするという密約文書も見つかったそうです。弓成が記者生命をかけて追及した、国や裁判でも認めてもらえなかった真実が明らかになったのです。それに対して由里子が弓成に言った「きっとあなたが運命を引き寄せたんですね」という言葉が印象的でした。それから弓成夫妻は喜んで抱擁を交わしました。
そして物語は弓成の以下のナレーションで締めくくられました。「しかし、これだけ明白な証拠が明かされた以降も、政府は永遠と密約の事実を否定し続けた。かつて国会や裁判で密約を否定した吉田元外務省アメリカ局長が密約の存在を認めてもなお、政府は密約を否定。外務省は密約文書は存在しないと公開を拒否した。2011年、沖縄密約文書の公開を求めた裁判では、外務省が密約隠蔽のために文書を処分したことは認定されるが、誰の命令で処分されたかは追及されず、司法はまたも外務省を守った。震災後の今日に至っても、不都合な真実は必ずしも国民に明かされてはいない。そして今もなお、日本の国土のわずか0.6%の沖縄の土地に、国内の米軍基地の74%を押し付けられたままである。沖縄を知れば知るほど、この国の歪みが見えてくる。沖縄の空には、今日も米軍機が飛び交っている…」
このドラマはフィクションではありますが、実際にあった事件を想起させる内容で、いろいろと考えさせられました。特に日本政府の隠蔽体質、沖縄の米軍基地問題の深刻さをあらためて考えさせられました。

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