ジュラシック・ワールド/炎の王国 (ブライス・ダラス・ハワード)

brycedhoward

映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(Jurassic World: Fallen Kingdom)は、『ジュラシック・ワールド』の続編で『ジュラシック』シリーズ第5弾となる作品です。
ブライス・ダラス・ハワードはクレア・ディアリング役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想(ネタバレ注意)
ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスの脱走がきっかけで崩壊したテーマパーク「ジュラシック・ワールド」。3年後、テーマパークのあったイスラ・ヌブラル島では、恐竜たちがたくましく生き残っていたが、島北部のシボ山で火山噴火が起き、存亡の危機にさらされていた。そんな恐竜たちを保護するべきか見殺しにするかで世論が真っ二つに分かれる。
連邦議会の公聴会により、アメリカ政府は、恐竜は神の領域として一切介入しないことを決定。その結果に「ジュラシック・ワールド」の元運用管理者クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード)は落胆する。クレアは恐竜保護を目的とした団体「Dinosaur Protection Group(DPG)」を設立して日々奔走していたのだ。そんな中、クレアのもとに旧ジュラシック・パークを建造したジョン・ハモンドの旧友のベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)から連絡が入って話を聞きに行く。
ベンジャミンは、恐竜を救出して別の島に運ぶ計画を立てていた。ベンジャミンに仕えている、ロックウッド財団の実質的運営者のイーライ・ミルズ(レイフ・スポール)は、火山噴火から11種の恐竜を救う事が出来るとクレアに説明。それから絶対に連れ出したい恐竜としてヴェロキラプトルのブルーを挙げ、ブルーの捕獲のためにかつてブルーの飼育を担当していたオーウェン・グレイディ(クリス・プラット)に手伝ってもらうよう説得してほしいとのことだ。
クレアは早速オーウェンに会いに行き、恐竜救出作戦のことを話す。最初は渋るオーウェンだったが、待ち合わせの場所に現れた。かくしてオーウェン、クレア、「DPG」に所属するフランクリン・ウェブ(ジャスティス・スミス)とジア・ロドリゲス(ダニエラ・ピネダ)たちは、恐竜を救うための探検隊としてイスラ・ヌブラル島に向かい、傭兵のケン・ウィートリー(テッド・レヴィン)たちと合流するのだった…。
冒頭では、湖の底に沈んでいたインドミナス・レックスの遺体の肋骨の一部が傭兵部隊により回収される場面がありました。この骨から採取されたDNAを基に2代目ハイブリッド恐竜インドラプトルが作られました。軍事用の恐竜として開発されていて、クレアたちが行おうとした恐竜救出作戦の裏には、彼女たちに知らされることなく進められていた陰謀が存在したのです。
本作でも恐竜アクションが迫力あって凄かったです。特に冒頭の火山噴火絡みのシーンは、手に汗握る展開が多く、オーウェンやクレアに自己投影してハラハラドキドキしました。また、今回はアニマトロ二クス(=生物そっくりのロボットを使った撮影方法)にも比重を置いて製作が行われたとのことで、そのためか恐竜と人間が直に接する場面がよりリアルに感じられて興奮しました。
表向きはベンジャミンの孫娘であるメイシー・ロックウッド(イザベラ・サーモン)。彼女はある意味で業や宿命のようなものを背負った存在でした。そんなメイシーは恐竜たちに感情移入して、とんでもないことをやらかしてしまいます。エンドロールの後には、そのことにより始まってしまったのであろう新時代の“ジュラシック・ワールド”が垣間見えます。そもそもそれは、イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)が言うように、人間は強欲と権力欲にむしばまれていて、自ら招いてしまった破滅への道なのでしょうか。気の早い話ですが、2021年に公開予定の次作の展開が楽しみです。