鹿男あをによし 最終回

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昨日は毎週木曜夜10時フジテレビ系列にて放送されていた連続ドラマ『鹿男あをによし』の最終回が放送されました。
●あらすじと感想
小治田史明(児玉清さん)が放り投げた“目”を鹿に乗った堀田イト(多部未華子さん)が見事にキャッチしたことにより、無事、鎮めの儀式が行われ、大ナマズが暴れるのを封印。日本に平和が戻りました。
儀式に使われる三角縁神獣鏡は、卑弥呼という呼び名もある“ヒメ”の力にあやかろうとして、人間が目の形を真似て作ったものでした。そして、ヒメは死の間際に自らの力をその三角縁神獣鏡=“目”に移し替えて、その力を使って60年に1度鎮めの儀式を行うよう、鹿、狐、鼠に託しました。その儀式を鹿たちが続けてきたおかげで、大ナマズは好き放題暴れることができず、日本は滅びずに済んでいました。
その命を受けた時の鹿はオスでしたが、どうやら魂を移し替える時かなにかでメス鹿になったようです。これでメス鹿なのに、声が男(山寺宏一さん)という謎も一応解けました。そしてヒメの遺言を律儀に守り続けているのは、鹿がヒメに恋していたからではないかと思わせるようなエピソードが明かされました。なんでも鹿のことを生まれて初めて仲間以外の者から美しいと言ってくれたのがヒメだったそうです。では狐と鼠はどうなんでしょう。同じような結びつきがあったからか、鼠が女であることを考えると、鼠は鹿のことをなんだかんだ言っても好きなのではないかという考え方もできます。そうすれば、気を引くために儀式の邪魔をするという捉え方もできて面白いです。
儀式に使われた三角縁神獣鏡は堀田の道場の神棚に保管されることになりました。今度は堀田の子孫が“使い番”の役割を果たすことになるのでしょうか。
小川孝信(玉木宏さん)が鹿の“運び番”に選ばれたのは、勾玉を身につけていて東からやって来たからでした。母親が勾玉を送らなければ、小川はこんな出来事に巻き込まれずに済んだのかもしれないと考えると面白いです。
翌日、すっかり気力をなくした小治田教頭は、ぼんやりと盗まれたはずの懐中時計を磨いていました。これにより、小川の盗難疑惑は解けましたが、すでに前任者に無理を言ってお願いをしてしまったので、結局、小川は学校を辞めることになりました。
無事に儀式が終わったら鹿が叶えてくれると約束してくれた願いは1つだけで、小川と堀田の両方の鹿顔を元に戻すのは無理だと言われてしまった小川は、堀田の顔を元に戻すように鹿にお願いしました。それを知った堀田は、自分だけが元に戻るのは納得がいかないと小川に怒ってしまいます。
ちなみに60年前に“運び番”の役を果たした男は、狐に大金持ちにしてくれと頼み、そのお金で京都と大阪と奈良に3つの学校を建てたことが判明しました。それはまさに小川のいる奈良女学館と姉妹校の京都女学館、大阪女学館です。どうりで関係性があるはずです。最初に“目”だと勘違いした剣道部の優勝プレート“サンカク”に鹿、狐、鼠の絵があしらわれ、“目”のデザインとよく似ていたのも、狐の運び番だった先代の理事長兼校長が意図的に福原重久(佐々木蔵之介さん)の祖父に作らせたのかもしれません。もっと想像すると、シゲさんの祖父は、当時なんらかの役を果たしたのではないかという考え方もできて面白いです。
小川の鹿顔が戻っていない件を知り、鹿に直談判する藤原道子(綾瀬はるかさん)。ついには、鹿は藤原の熱心さに根負けし、顔を元に戻す方法を教えます。
小川が学校を辞める日。剣道部の生徒たちからの小川への餞別は、鹿せんべいでした。藤原が“かりんとう”というあだ名がついていたように、小川の生徒たちの間でのあだ名は“鹿せんべい”だったのです。
小川は小治田教頭に退職の挨拶をしますが、小治田教頭は相変わらず元気がありません。そんな小治田教頭に小川は、実は鹿から卑弥呼の墓がどこにあるのかこっそり教えてもらったが、教頭には教えてあげないと言います。これはきっと小治田教頭の気力を回復させるための嘘で、小川なりの優しさだったのでしょう。その甲斐あってか、最終回の最後の最後に小治田教頭が張り切って鹿せんべいで鹿を集め、必死に卑弥呼がどこに眠っているのかを聞き出そうとする場面があって、傍らで、しゃべる鹿が笑っていて面白かったです。
小川と藤原の密かなお膳立てのおかげで、シゲさんと長岡美栄(柴本幸さん)の関係が進展します。そして、そんな小川と藤原の関係も進展、ついにはキスを交わしました。
そして迎えた小川が東京に戻る日。地震が治まった理由を小川が知っていると確信しているシゲさんは、最後まで不思議な存在でした。「何かあった?」と藤原と小川に聞くシゲさん、さすがです。
藤原は、小川と距離を置いた感じでなんだか素っ気無い態度です。藤原は小川にかりんとうの入った缶を渡し、教師は続けた方がいいと言って、駅までは見送らずに別れを告げます。これは来るべき小川と堀田との間に起こる出来事で、藤原への情から小川がそれを拒んでは困るという配慮なのでしょうか。その後学校に行った藤原は、教室に堀田がいないことを確認し微笑みます。
電車に小川が乗り込んだ後、ホームに堀田が駆けつけ、無言で小川に紙を渡した後に堀田の方から強引にキスをする。そして、堀田は小川を電車の中へ突き飛ばし、ドアが閉まり、悲しそうな表情で小川の方を見つめる堀田をホームに残し、電車が走り出す。堀田に渡された紙には、その行為が唯一小川の顔を元に戻す方法だと藤原から聞いたということが書かれていました。つまり、鹿の使い番である堀田がキスをすると、鹿につけられた印(鹿顔)が消えるということでしょう。その他にはせっかく顔を元に戻してくれたのに怒ってしまったことに対する謝罪と感謝の言葉、次の仕事への応援の言葉、それから最後に添えられていたのは、「P.S. かりんとうとラブラブ」との2人の恋の応援とも取れる文章…でも、堀田自身、小川へ淡い恋心を抱いていたに違いありません。堀田の悲しみはそれを意味するのでしょう。
時は流れ、東京の宝石店に小川がいました。指輪を受け取り、急いで向かった先には、藤原が待っていました。人込みを歩きながら、小川はポケットから指輪を取り出し、渡すタイミングを計りますが、藤原のおしゃべりは止まりません。小川が東京で教師を続けていることにびっくりしたと嬉しそうに話したかと思うと、堀田が剣道部の新しい主将になったこと、長岡とシゲさんが夫婦茶碗なんかを焼いていてラブラブなこと、シゲさんの祖母・房江(鷲尾真知子さん)は小川がいなくていまだにしょんぼりしていることなどを次々と話す。そんな時、小川は雑踏の中に鹿がたたずんでいるのを見つけて、思わず足を止める。藤原にどうしたのかと尋ねられて、小川は鹿を指差そうとするが、その姿は消えていました。小川は微笑みながら何でもないと言って、今度こそ指輪の話をしようとするが、藤原は再び話を続けます。「リチャードが…」 相変わらずマイペースな藤原でした。

とても面白かったです。原作の小説では、藤原は男性なので、最終回は特にドラマオリジナル要素が強かったと思います。
機会があれば、原作の方も読んでみたいです。