おおかみこどもの雨と雪

ookamikodomo
アニメーション映画『おおかみこどもの雨と雪』は、監督の細田守さんを始め、脚本に奥寺佐渡子さん、キャラクターデザインに貞本義行さんと、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に関わってきたスタッフが製作を手がけています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
大学生の花(声:宮崎あおいさん)は、教科書を持たずに黙々と講義を受ける男性(声:大沢たかおさん)のことが気になり声をかける。それがきっかけで少しずつ心惹かれ合う2人だったが、その彼は花に、自分が実はニホンオオカミの末裔で“おおかみおとこ”であることを告白する。彼の正体を知った後も花の想いは変わらず、2人は晴れて結婚。やがて花は雪の日に女の子“雪”を、次の年の春、雨の日に男の子“雨”を産む。ところが突然、彼が不慮の死を遂げてしまう。
取り残された花は、女手ひとつで幼い子どもたちを育てていく。しかし、オオカミに姿を変えたり、遠吠えしたりする子どもたちを、都会で人の目を気にしつつ育てるのは苦悩の連続だった。
子どもたちの幸せを願う花は、子どもたちが人間かオオカミかどちらでも選べるように、のびのび暮らせる田舎町へと引っ越す。花は山里の古民家を借りて自給自足の生活を目指すものの、慣れない畑作業に四苦八苦するのだった…。

花とおおかみこどもの雨と雪の“成長”と“決断”を描いた物語です。
13年もの時間経過が自然に描かれていて、見事だと思いました。
本当は人目を避けて引っ越してきたはずなのに、いつの間にか里の人たちにお世話になっていることに花は気づきます。強面でぶっきら棒ながら、花に野菜作りの助言をしてくれる農家の老人・韮崎(声:菅原文太さん)を始め、近所のみんなもいい味を出していました。
“おおかみおとこ”との間に生まれた雪と雨を優しく見守り、苦悩しながらも「私が守ってあげなきゃ」と気丈に振る舞う花ですが、2人の子どもたちは周囲の影響を受けながら少しずつ心が変化していき、やがて雪も雨も自分の道を歩き始めます。花が、何もしてあげられない寂しさと子どもたちが自立していくことの幸せを感じる場面が印象的でした。
親子のドラマもさることながら、そんな親子を包むリアルに感じられる自然、生活感あふれる空間を見せる映像も素晴らしかったです。おおかみこどもたちが雪原を駆けるシーンも圧巻でした。
リアルとファンタジーが混在しているので、人によっては受け入れがたいと感じる場面もあるかもしれません。特別に大きな事件が起きるわけではないので、退屈に感じる人もいるかもしれません。でも、親子それぞれの心の動きがじっくりと描かれているので、それぞれの立場から見れば様々に感じることがあって興味深いと思います。

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