家族ゲーム (忽那汐里さん)

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忽那汐里さんは、フジテレビ系列にて毎週水曜夜10時から放送されている連続ドラマ『家族ゲーム』に浅海舞香、立花真希、水上沙良 役で出演しています。
一昨日は第9話が放送されました。
●あらすじと感想
吉本荒野(櫻井翔さん)によって沼田家は崩壊しました。いや、崩壊するべくして崩壊したのかもしれません。
佳代子(鈴木保奈美さん)は誰に相談することもなく家を出て行きます。一茂(板尾創路さん)は一応再就職先を探し始めるものの、エリートだったプライドが邪魔をしてなかなか決まりません。茂之(浦上晟周さん)も一時は不登校に逆戻りしましたが、友達からの連絡で久しぶりに登校し、友達に誘われるままにいじめに加担します。
高校を辞めた慎一(神木隆之介さん)もまた怠惰な日々を送り、吉本への憎悪をつのらせ、ナイフ片手に吉本のアパートに向かいました。既にそこはもぬけの殻でしたが、慎一は立花真希(忽那汐里さん)の写真が載った1枚のチラシを発見し、それを頼りに真希との再会を果たしました。真希は劇団カナリカの劇団員・水上沙良でした。実は彼女は吉本荒野(→田子雄大)の教え子であり、8年前に自殺した真田宗多(吉井一肇さん)の幼なじみでもありました。田子に依頼されて浅海舞香、立花真希という人物を演じていたのです。
沙良は自分も関わっている8年前の真相を慎一に語りました。田子雄大(櫻井翔さん)が名を借りている吉本荒野(忍成修吾さん)は教師で、田子の元同僚でした。吉本は教頭の甥で、スポーツ万能、容姿端麗、表向きは性格が明るい好青年でしたが、人格的にはかなり問題があり、裏では教師にあるまじき方法でストレスを発散していました。その現場をたまたま目撃してしまった真田は吉本のターゲットにされてしまい、人体実験と称して何度も暴力をふるわれます。真田の異変に気づいた田子は真田から吉本のいじめ行為を聞きだし、吉本に対して注意をします。ところが、吉本は「田子雄大は女子生徒と性行為に及んだ」というデマのビラを校内にばら撒き、女子生徒を紹介してくれと田子から脅されたと嘘をつきました。自分にたてついたら人生を台無しにしてやると吉本に脅された田子は、吉本からのいじめが再発したという真田の相談を、自分の立場を守るために拒んでしまいます。そんな中、吉本が真田を人質にして水上沙良を脅して、彼女の裸の写真を撮影し、田子に罪を着せて社会的に抹殺しようと画策したのです。
田子と沙良を守るために真田は写真が入っているカバンを吉本から奪う決心をします。一方、吉本は写真を田子のカバンに忍ばせようと田子に声をかけました。次の瞬間、真田はカバンを奪おうとして吉本ともみ合いになり、吉本を階段から突き飛ばしてしまいました。写真とカメラを手に入れた真田はその場から立ち去り、田子は状況が分からないまま、階段から転げ落ちた吉本のために救急車を呼びました。吉本が救急車で搬送された後、学校では緊急会議が開かれ、田子は真田を庇うため、吉本が足を踏み外したと報告。その最中に田子の携帯に真田から連絡があり、すべての事情を知らされました。田子は精神的に追い詰められて自殺を考える真田の元へ電話で説得しながら駆けつけるものの間に合いませんでした。真田はナイフで自ら命を断っていました。
そんな8年前の真相を知らされた矢先、慎一は父・一茂に呼び出されて家に戻ります。家族4人が集まる中、一茂は家を売ることにしたことを発表。さらに、やり残したことがあって戻ってきたという佳代子は、一茂に離婚届を差し出しました。一茂がサインをしようとしますが、次男・茂之がそれを止めます。そこへ何事もなかったかのように「呼ばれてないのに、ジャジャジャジャーン」と言って田子が姿を現しました。本物の吉本の口癖でもあった「いいね~」を言う田子。彼はこれからどうするつもりなのでしょうか。
吉本が田子に言い放った「僕は生まれてこの方挫折を知らないんです。親の期待に応えて常にヒエラルキーの頂点に君臨してきた。だから、弱者の気持ちなんて分かるわけがない」という言葉が印象的でした。田子が慎一に挫折を経験させることにこだわっていたのも頷けます。田子が持っていた血だらけの人形は、8年前に田子が真田にあげた手作りのお守り人形でした。真田は自殺する直前にその人形に「もう二度と僕みたいな弱い人間が生まれませんように。もう二度と吉本みたいな怪物が生まれませんように」との願いを込めていました。今の田子の原動力の1つはその願いなのでしょう。