アイムホーム 最終回 (上戸彩さん)

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上戸彩さんは、テレビ朝日系列の毎週木曜夜9時枠にて放送されていた連続ドラマ『アイムホーム』に家路恵 役で出演しました。
先日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想
事故後、妻子の顔が仮面に見え、表情が分からないことに悩んできた家路久(木村拓哉さん)。それは事故前に「あなたが仮面に見える」と妻・恵(上戸彩さん)から言われたその言葉が、潜在意識となって刷り込まれてそうなってしまったようです。
トランクルームにあった、トレジャーランドの“お宝ボックス”の中身を見た久は、自分が良雄(高橋來さん)を本当の息子かどうか疑っていたこと、会社の謎のことを思い出しました。中にはDNA親子鑑定報告書や会社の損失隠しの秘密データが入っていたのです。
久は、事故前に恵に内緒で良雄が自分の息子かどうか確かめるためにDNA検査を受けさせていたことを恵に告白します。もちろん良雄は正真正銘、久の子どもでした。実は恵は久のカードの支払い明細を偶然見てDNA検査のことを知っていました。それでショックを受けて、これ以上久と一緒にいてもしょうがないと考えて、当時、単身赴任先に離婚届を送っていたのです。自分に失望した久は、もう本当に何も言い訳できないと観念して、家の鍵を置いてひとり静かにマンションを出て行きました。
ほとんどのことを思い出したかに見えた久でしたが、久の主治医・筑波良明(及川光博さん)の指摘によって、肝心なことを思い出していないことが判明します。それは事故後のリハビリで、恵が毎日休むことなく献身的に久に尽くしていたことです。事故直後は医師でさえも回復は厳しいとみていましたが、恵だけが久のことを信じていたのです。
会社は2000億円の損失を穴埋めする必要があって、その際に久が手掛けた買収が利用されたというのが真相でした。元々、久は通常業務として買収の基本合意にこぎ着けました。それは不正のない普通の買収でしたが、実際の値段を決める最終の契約書締結時に値段が水増しされたのです。最終売買契約の時に、久は急な国内出張を入れられてその場に立ち会えませんでした。久はハメられたのです。出張から戻って買収のカラクリに気づいた久ですが、敢えて黙っていました。久はいわば社長・上王子悟史(沢村一樹さん)の子飼いで、暗黙の了解ということで納得したのです。しかし、新聞記者がその件に気づいて取材を始めたため、社としては念のために久を遠ざける必要がありました。そこで、表向きは女性スキャンダルということで久を地方に飛ばしたのです。疑心暗鬼になった久は、損失隠しの証拠を取引材料にして、役員待遇での復帰を上王子社長に迫りました。そして本社復帰の直前、久は事故に遭ったのです。
自分のことしか考えず、妻の顔も息子の顔も見ていなくて、自分自身で家庭を壊していたことに気づいた久は、もう家族に恥ずかしい事だけはしたくないと考え、自身も逮捕されることを知りながら、損失隠しの件を検察庁に告発しました。
久は主導した社員として逮捕されました。しかし、第十三営業部の課長・轟春木(光石研さん)、四月信次(鈴木浩介さん)、一二三努(猪野学さん)、五老海洋子(阿南敦子さん)、小鳥遊優愛(吉本実憂さん)たちが複数の関係者の証言を集め、そして部長・小机幸男(西田敏行さん)が、久のことを監視しておくようにと指示した社長によるメールを検察に提出したおかげで、久は無実として釈放されました。社長の椅子取り合戦に負けて閑職に追いやられていた小机は、役員待遇を餌に、久の監視役を任されていたのです。今回の件で結局クビになってしまった小机ですが、久に謝罪して、夫婦仲について「わかり合えなくても、許し合うことはできる」とアドバイスしました。
久がこれからどうするべきか途方に暮れる中、自宅マンションが火事になっていることに気づいて慌てて駆けつけます。隣から出火して燃え移ったそうです。中には恵だけが取り残されており、久は制止を振り切って恵を助けに行きました。2人は一命を取りとめ、病院で顔を合わせます。すると恵の顔の仮面が剥がれていきました。久は喜んで涙を流しながら恵の額にキスをし、それから抱きしめました。
がんが見つかって入院していた久の元妻・野沢香(水野美紀さん)は手術が成功しました。香の娘・すばる(山口まゆさん)は、病院の待合室で偶然、久の息子・良雄に会い、手作りクッキーをあげました。良雄に理由を訊かれると「お父さんを借りてたから。長い間ありがとう。おかげでママの手術も成功したから。ありがとうってお父さんに伝えて」と言い、自らの素性は明かさずにその場を立ち去りました。
退院した久は、新たな生活が始まります。彼が向かった先は第十三営業部で、小机はいませんが、他は前と同じメンバーです。神妙な面持ちでみんなにお礼を言おうとする久ですが、それを遮るように轟が以前と変わらない調子で仕事を言いつけました。彼ら仲間の間に水臭い挨拶はいらないということでしょうか。みんな笑顔になりました。
仕事が終わり、久が帰る先はオレンジ色の屋根の一軒家になっていました。もちろん出迎えたのは、愛する息子・良雄と妻・恵です。久たちが仲良く会話を交わしながら家に入っていくところで物語は幕を閉じました。
仕事や家族の在り方、人と人との繋がりや絆などについて考えさせられました。