半沢直樹 最終回 (上戸彩さん)

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上戸彩さんは、TBS系列の日曜劇場枠にて放送されていた連続ドラマ『半沢直樹』に半沢花 役で出演しました。
先日は最終回(第10話)が放送されました。
●あらすじと感想
常務取締役・大和田暁(香川照之さん)との取引に応じて東京中央銀行に復職を果たし、入行当時からの念願だった東京本部の広報部に配属された近藤直弼(滝藤賢一さん)。半沢直樹(堺雅人さん)と渡真利忍(及川光博さん)を裏切る形になり、負い目を感じて彼らとの接触を避けていた近藤だが、半沢はそれを許し、しかも銀行への復帰を祝福した。
大和田がいわば近藤を人質にして迂回融資の証拠を闇に葬ったことにより、半沢が大和田を追い詰めるために取締役会に提出する報告書は、不正の事実を決定的にする重要な証拠がない不完全なものとなってしまった。その上、金融庁から頭取・中野渡謙(北大路欣也さん)宛に「金融庁検査における半沢次長の検査受け入れ態度に問題あり」との改善要求書が送られてきて、取締役会では、半沢が訴える大和田の不正問題と同時に、半沢の処分案も議題に上がることになってしまった。
そんな中、半沢の妻・花(上戸彩さん)のおかげで、ある事実が判明する。それは、大和田派の筆頭である取締役・岸川慎吾(森田順平さん)の娘が金融庁の人と結婚することだ。半沢は岸川のもとに行き、鎌をかけてその金融庁の人が検査官・黒崎駿一(片岡愛之助さん)であることを突き止める。大和田の不正に加担させられた上に、娘の結婚相手に決まった黒崎からも東京中央銀行に関する情報提供を強要され、良心の呵責に苦しんでいた岸川。それを察した半沢は、岸川に“銀行員”としての自分を取り戻して大和田の不正を証言するよう促す。
そして迎えた取締役会議。政治家みたいな見え透いた弁明をする大和田に半沢は追及の手を緩めない。そして、岸川が大和田を裏切って半沢の報告書に間違いがないことを証言。難題となっていた伊勢島ホテルへの融資問題の黒幕だったことが露見したばかりか、タミヤ電機を通じて自分の妻が経営する会社・ラフィットへの迂回融資まで明るみに出る。中野渡頭取が制止するのもきかず、半沢は役員たちの前で大和田に土下座させる。それにより、大和田が犠牲にしてきた者たちの気持ちを思い知らさせ、父・慎之助(笑福亭鶴瓶さん)の復讐を果たした。
その後、詰め腹を切らされる形で岸川は出向させられるが、大和田は懲戒免職になってもおかしくないにもかかわらず平取締役への降格という軽い処分で済まされた。一方、中野渡頭取の懐刀という評判が立ち、二階級昇進の部長への出世が噂される半沢だったが、中野渡頭取から「営業企画部部長職として東京セントラル証券への出向を命じる」と言い渡されるのだった…。
自分の保身のためなら簡単に人を切り捨てる大和田に対し、いつだってまずは誰かのために動いてきた半沢。大阪の竹下金属社長・竹下清彦(赤井英和さん)、ネイルサロン開業を目指すホステス・藤沢未樹(壇蜜さん)、伊勢島ホテル社長・湯浅威(駿河太郎さん)、伊勢島ホテルへの復職を果たした戸越茂則(小林隆さん)、そして銀行への復職を果たした近藤など、半沢は多くの人を助けてきました。
そんな半沢が取締役会において役員たちの前で話した「銀行は決して潰れてはならない。ですが私たちはそのことにこだわるあまり、いつの間にか自分たちのことしか考えない集団になっているんじゃありませんか。弱い者を切り捨て、自分たちの勝手な論理を平気で人に押し付ける。問題は先送りされ、誰一人責任を取ろうとしない。くだらない派閥意識でお互いにけん制し合い、部下は上司の顔色をうかがって、正しいと思うことを口にしない。そんな銀行はもう、潰れているようなものです!世の中には、本当に銀行の力を必要としてる人や企業がたくさんいます。彼らを裏切り続けるなら、私たちはもう存在していないも同然じゃないですか!これ以上、自分たちをごまかし続けるのはやめましょう。黒は黒、白は白です」という言葉が印象的でした。それは近年、問題を起こしているどの企業にも、形は違えど当てはまると思いました。
“やられたらやり返す。倍返しだ!”が流儀の半沢が、大和田に涙を流しながら「やれーっ!! 大和田!!」と叫んで土下座させる場面も印象的でした。復讐を果たした半沢が浮かべる哀しみの表情は、なんだか様々な思いを感じさせました。
「人の価値は金では推し量れない。銀行員は金ではなく、人を見る べきだ」ともっともらしいことを言う中野渡頭取。旧産業中央銀行出身のトップである大和田を取りこむことで、その勢力のすべてを掌握した中野渡頭取は、一気に行内融和政策を進めるつもりのようです。黒を白にした中野渡頭取もなかなかどうして食えない男です。大阪西支店時代の5億の回収、伊勢島ホテルの再建、金融庁検査の危機回避、加えて大和田の不正断罪を成し遂げた半沢に対して、子会社への出向を言い渡しました。どのような意図があるのか、それは続編にて明かされるということでしょうか。楽しみです。