99.9 刑事専門弁護士II 最終回 (笑福亭鶴瓶さん)

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笑福亭鶴瓶さんは、TBS系列の毎週日曜夜9時枠にて放送されていた日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-SEASONII』に川上憲一郎 役で出演しました。
先日は最終回(第9話)が放送されました。
●あらすじと感想(ネタバレ注意)
斑目法律事務所に、8年前に起きた殺人事件の再審請求の依頼が来る。依頼人は、死刑囚・久世貴弘(小林隆さん)の息子である亮平(中島裕翔さん)だ。亮平は、父が母を殺すわけがないと断言し、そう信じる理由は“家族だから”だと話す。深山大翔(松本潤さん)と尾崎舞子(木村文乃さん)は冤罪に巻き込まれた自身の家族のことと重ねながら、久世の無実を立証するために早速調査に乗り出す。
再審請求を通すには、判決を覆すだけの確かな証拠を弁護側が出す必要がある。深山たちは久世に接見して詳しく話を聞き、裁判記録を精査する。それから裁判所の認定と久世の主張の食い違いに着目して検証を重ね、ついに防犯カメラ映像を手掛かりに矛盾点を見つけた。
そして迎えた再審請求三者協議。審理担当の裁判長は、深山たちと何かと因縁のある川上憲一郎(笑福亭鶴瓶さん)だった。深山は見つけた証拠を突きつけて久世による犯行が不可能であったことを主張するが、検察側は別の可能性を持ち出して否定。双方の主張は平行線をたどる。そこで川上は深山たち弁護側に無理難題ともいえる証拠の提示を押し付けるのだった…。
川上は以前、将来を嘱望されたエリート裁判官でした。ところが、ある再審請求の案件で重大な見落としを発見し、被告人は無実であることに気づいたので再審請求を認める決定を出したところ、栄転とは名ばかりの左遷の憂き目に遭ってしまいました。その案件で有罪判決を下したのは裁判所で重鎮として君臨していた裁判官たちだったため、泥を塗られたとして報復人事を行ったのでしょう。それから川上は変わりました。以前は自身の持つ正義感をもって公正な判断を下していましたが、組織を重んじる人間になっていったようです。
深山たちは関係者から詳しく話を聞き、火災現場の写真を精査し、さらに関係者のある遺品を入手したことにより、真相を導き出しました。それから再びの三者協議にて、深山たちは関係者立ち会いのもと再現実験・検証を行い、ある関係者の証言の矛盾を指摘した上で新事実を主張しました。
深山が川上に言った「裁判官、検察、弁護士、この3者が本来あるべき形から崩れてしまった時、被告人は圧倒的な不条理にさらされてしまう。だからこそ、その不条理から被告人を守るために、僕たち弁護士は法廷に立つんです。たった一つしかない事実を追い求めて、これからも僕はあなたたちの前に立ち続けますよ。あなたは何のために法廷に立つんですか?」という言葉が印象的でした。
後日、再審請求が認められました。そして再審裁判において川上は久世に無罪を言い渡し、事件に関わったすべての人間を代表して謝罪しました。裁判官としてわずかでも良心が残っていたからそう判断したかに見えた川上でしたが、最終的な狙いは別にあったようです。川上はその後、異例の昇格で最高裁事務総長に就任が決まりました。元々久世に死刑判決を下した岡田孝範(榎木孝明さん)と稲本真澄(須永慶さん)の2人は川上にとって邪魔な存在であり、その2人の判決の誤りを白日のもとにさらすことによって追い落とし、事務総局のトップに成り上がったのです。
全体を通して、前作では描かれなかった裁判官との攻防戦が興味深かったですし、なんと言っても深山と舞子、佐田篤弘(香川照之さん)の関係性も面白かったです。斑目法律事務所の面々のバラバラのようでいて息の合ったチームワークもよかったです。最終回では前作でレギュラーだった立花彩乃(榮倉奈々さん)がボストン留学から一時帰国して小料理屋「いとこんち」に顔を出し、深山たちと再会しました。今後シリーズが続いた場合、彼女がまたチームに加わることもあるのでしょうか。なにはともあれ続編希望です。

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