民王 最終回 (菅田将暉さん)

sudamasaki

菅田将暉さんは、テレビ朝日系列の毎週金曜深夜の「金曜ナイトドラマ」枠にて放送されていた連続ドラマ『民王』に武藤翔 役で出演しました。
先日は最終回(第8話)が放送されました。
●あらすじと感想
ついにお互いの身体に戻った武藤泰山(遠藤憲一さん)と息子・翔(菅田将暉さん)。そんな中、公設第一秘書の貝原茂平(高橋一生さん)が、城山和彦(西田敏行さん)の離党・新党立ち上げに付いていくと宣言し、泰山のもとを離れてしまいます。
その後、民政党を離党した城山は、新党・前進党を立ち上げ、すぐさま武藤内閣不信任案を提出し、国会で可決。泰山は、10日以内の内閣総辞職か衆議院解散かを迫られます。
衆議院解散で総選挙の道を選ぼうとする泰山でしたが、閣僚たちからの反対にあって総辞職を選ぶ羽目になります。城山と首相指名選挙で対決することになりますが、前進党は共和党を取り込んで全議席の過半数に迫る勢い。蔵本志郎(草刈正雄さん)の憲民党が泰山側についてくれればギリギリ勝てますが、蔵本は城山から連立を持ちかけられて総理の椅子まで打診されていました。さらに公安の新田理(山内圭哉さん)の調査により、身体入れ替わりの黒幕は城山である可能性が高いことが判明しました。
事態を知った泰山は、入れ替わりの芝居を提案。城山の本性を暴き出すためです。油断した城山は、主要党首集結の「激論ネット会議」において、貝原の密かな協力もあり、国民を愚弄する本性を露見させました。蔵本も首相指名選挙に名乗りを上げ、ネットの予想投票では当初、城山が圧倒的に優勢でしたが、三つ巴の様相を呈するようになりました。しかし、首相指名選挙は代議士たちが決める選挙なので、所詮はネットの予想として、城山は動じません。
そして、迎えた首相指名選挙当日。翔は就職試験の最終面接に行きます。テレビの取材によると、すでに前進党の票固めは終わっており、城山党首有利との情報。しかし投票結果は、蔵本1票、城山202票、泰山270票で、泰山が勝利しました。蔵本は憲民党の方針として泰山の支持を決定していたのです。再び内閣総理大臣となった泰山は、すぐさま前代未聞の試みを実施します。「武藤総理を信任すべきか辞めさせるべきか」について国民の意見を聞くために、テレビのデータ放送のリモコン投票を視聴者に呼びかけたのです。結果は「信任する」が過半数を超えました。衆議院議員の中での数の論理だけではなく、国民に承認されたのです。
やはり貝原は裏切ったわけではなく、城山が怪しいと気づいて探るために潜入していたことが判明。泰山は早速、貝原に首相会見の準備を頼みました。無事就職が決まった翔ですが、蔵本の娘・村野エリカ(知英さん)からは、10年後一緒に政治家として自分たちの時代を作ろうと誘われました。南真衣(本仮屋ユイカさん)は、本業の職業紹介会社の経営に専念するために、総理秘書見習いを辞めました。
その後、翔がバイトをしていた無国籍料理の店「キッチンやみくも」で、翔の就職内定祝いの食事会が開かれました。マスター・闇雲渡(原金太郎さん)や女将・郁代(池谷のぶえさん)、常連客たちが、プロレスラーのオカダ・カズチカ(本人)の突然の来店で盛り上がる中、翔の自分への秘めたる想いを察した真衣が、翔に突然キスをしました。その場で倒れ込むほど驚き喜ぶ翔。そんな中、内閣総理大臣所信表明演説を行っている最中の泰山が、歯の痛みを感じて身体入れ替わりの時のような違和感を覚えたところで物語は幕を閉じました。
そういえば、身体入れ替わりの件は、完全には解決していませんでした。その後また入れ替わったら…という風に想像するのもまた面白いです。
翔の最終面接で、面接官として登場した社長役の大葉健二さんと社員役の渡洋史さんの組み合わせにニヤリとしました。大葉さんは『宇宙刑事ギャバン』の主役を務め、渡さんは『宇宙刑事シャリバン』の主役を務めていました。ちなみに大葉さん演じる社長が最後に言った「よろしく勇気」という言葉は、『宇宙刑事ギャバン』のオープニングテーマの一節であり、後年の映画ではギャバン自らがこのセリフをしゃべっているそうです。
政治家として目が覚めた泰山が言っていた「山を越えることより、どんな頂を目指すかが大切なのかもしれん」という言葉も印象的でした。