リトルプリンス 星の王子さまと私 (The Little Prince)

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映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」をもとにアニメ化した作品です。『カンフー・パンダ』などのマーク・オズボーン監督がメガホンを取っています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
女の子は、名門校・ワース学園の入学面接で緊張して失敗したが、教育熱心な母親による学区内への引越しという力業でなんとか入学を決めた。
それから母親は娘の人生設計を立てて表にする。まずは学校が始まるまでの夏休みの間、周りに遅れを取らないように分刻みで勉強中心の生活を娘に強いる。素直に母親の言うことを聞く女の子であったが、心の奥では友達のいない寂しさを感じていた。
そんな女の子が引越し先で出会ったのは、隣のボロ家に一人で暮らす風変わりな老人だ。老人は昼間、裏庭にある破損した飛行機を修理し、夜は望遠鏡で空を見ている。ある夜、老人は女の子に向けて紙飛行機を飛ばす。その紙飛行機には、かつて飛行士だった老人がサハラ砂漠で出会った小さな惑星の王子さまとの物語が綴ってあった。
女の子はその話に夢中になり、続きを知りたくて我慢できず、母親に内緒で勉強そっちのけで毎日老人に会いに行った。物語にどっぷりはまった女の子は、いつか老人と一緒に飛行機で王子さまを捜しに行きたいと願うようになった。
ところが、物語の悲しい結末を知らされた女の子は、ショックから老人を責め、会いに行かなくなってしまう。そして迎えた夏休み最後の日、老人は病気で倒れて入院してしまう。女の子は、老人を助けるために王子さまに会いに行こうと決心し、夜にこっそり家を抜け出すのだった…。

製作は原作の母国でもあるフランスです。ディズニー、ピクサー、ドリームワークスなどで活躍していた有能なアニメクリエーターたちが集結して作り上げたそうです。
本作はシーンによってアニメ手法が使い分けられています。主人公の女の子が暮らす現実世界のシーンは、最新のCGアニメで描かれていて、やはりその繊細でリアリティあふれる映像は凄いです。そして、合間に挿入される物語「星の王子さま」のシーンは、紙や粘土を用いたストップモーション・アニメで描かれています。手作り感にあふれ、王子さま・キツネ・ヘビ・うぬぼれ男・ビジネスマンといったキャラクターが、まるで原作の挿絵から飛び出してきたかのように再現されています。この2つのスタイルが違和感なく溶け込んでいて、観る者を気持ちよく作品の世界へいざなってくれます。
ストーリーは後半、現実世界と王子さまの世界が繋がって、スリルありアクションありの冒険が展開されます。そしてなんと王子さまのその後の物語まで描き出されます。“大人”になる意味や“大切なもの”について考えさせられました。
女の子と老人の友情、女の子の成長、母親の心の変化なども見どころの1つでしょう。老人が女の子に言った「問題は、大人になることなんかじゃない。忘れることだ」という言葉も印象的です。原作のテーマの1つである“大人になっても子どもの心を忘れないこと”が、本作でもしっかり描かれていました。そして 「大切なものは、目に見えない」という原作でも登場する言葉は、キツネから王子さま、王子さまから飛行士(=老人)、老人から女の子へと受け継がれ、あらためて現実の私の心にも響いてきました。

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