クロコーチ 最終回 (渡部篤郎さん & 剛力彩芽さん &小市慢太郎さん)

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TBS系列の毎週金曜夜10時枠にて放送されていた連続ドラマ『クロコーチ』は一昨日、最終回(第10話)を迎えました。
渡部篤郎さんは沢渡一成 役で、剛力彩芽さんは清家真代 役で、小市慢太郎さんは牛井孟 役で出演しました。
●あらすじと感想
45年前、弱体化した警察組織に一石を投じるために三億円事件を起こした少年Sこと澤村英人(小出恵介さん)は、事件の一部始終を当時公安の城尾平蔵(眞島秀和さん)に見られていました。澤村の父親が現職警察官であったことから、城尾は隠蔽します。3億円は城尾に持っていかれ、澤村は自殺したことにされ、“高橋秀男”という新しい名を与えられました。公安のコネで外国の赤十字や大使館で働いた澤村改め高橋は、日本に呼び戻されて警察庁の管理のもと、“桜吹雪会”の一員として働き続けることになりました。桜吹雪会とは、城尾が3億円を元手に創設した、警察の不祥事を隠蔽する組織です。隠蔽の理由は、国の秩序を守るために、警察が常に正しい存在でなければならないと考えたからでした。
城尾の部下・沢渡一成(渡部篤郎さん)がトップを引き継いでから、桜吹雪会に変化が訪れます。“国益という崇高な目的のためなら、その手段はすべて善になる”として殺しに手を染めるようになったのです。桜吹雪会が初めて殺しをしたのは、清家真代(剛力彩芽さん)の父・真次(内倉憲二さん)を始末した時でした。清家真次は強盗に刺されて殉職したことになっていましたが、実は桜吹雪会のことを知ってしまったことにより、沢渡の指示で殺されたのです。これにはトップを退いた城尾(花王おさむさん)も「何も殺すことはなかったんだ」と激怒します。しかし、沢渡は「国の秩序のためにやっただけですから」と平然とした態度で答え、「罪は表に出なければ、罪ではありませんから」と言い放ちます。現場にいた高橋は、自分の身を守るために、その会話を録音して隠し持っていました。
沢渡が県知事を経て国政に打って出る予定だったのは、桜吹雪会を国の正式な捜査機関として表舞台へ出すためでした。しかし、黒河内圭太(長瀬智也さん)に逮捕され、国政への道を閉ざされたことにより、沢渡の更なる暴走が始まるのです。マネーロンダリング等によって膨れ上がった三億円事件の金350億円を使って、海外の軍事会社をアドバイザーにしてクーデターを起こし、それをきっかけに桜吹雪会を表に出していくという計画を立てたのです。これには高橋秀男(森本レオさん)もさすがにやり過ぎと考えます。黒河内といろいろ取引をした結果、最初は警察への信頼が損なわれてしまうとして拒んでいた高橋でしたが、思い直して“少年Sは警察に隠蔽されて生きていた”と打ち明けることにしました。“警察組織に一石を投じる”という45年越しの目的を果たすためです。
黒河内が三億円事件にこだわった理由は、彼女でジャーナリストの葉月トモ(奥田恵梨華さん)が桜吹雪会の真相に迫ったことにより、沢渡の指示で事故に見せかけられて殺されたからです。黒河内は彼女の復讐のため、そして、彼女の“人から盗ったものはやっぱり返すべきだから”という信念を受け継いだこともあり、三億円事件に強い執着心を燃やしたようです。
黒河内と清家は、城尾が“竹下”の名で生きていることを突き止めましたが、認知症で証言を聞き出せる状態ではありませんでした。仕方なく黒河内は、高橋から入手した10年前の城尾と沢渡の殺人に関する会話を録音したテープと、城尾が今も生きていることを材料にして、沢渡の前でマスコミを呼んで全部暴露することを実行しようとします。しかし清家は、そのテープがあれば沢渡を“清家真次殺害容疑”で逮捕することができると力強く提案。黒河内もその熱さを評価して協力します。刑事部の人たちは沢渡逮捕に消極的でしたが、黒河内の熱い演説によって立ち上がりました。この時の黒河内の「仲間が間違ったことをしたら、止めてあげるのが仲間ってもんじゃないですかね。ここで無視したら、全員同罪でしょう」というセリフが印象的でした。
最初に沢渡の居場所を突き止めたのは黒河内でした。あくまでも自分たちのことを正当化する沢渡は、黒河内が指摘するクーデターでさえも、「五・一五事件」や「二・二六事件」を例えに出して、「世の中は常に誰かが仕組んだように回り、それでうまく流れるようになってるんです。国益という崇高な目的のもとで」と言い張ります。それからしばらく2人の意見は平行線を辿りました。しかし、これも黒河内の作戦でした。沢渡から銃を突きつけられる黒河内でしたが、時間稼ぎの会話をしたおかげで、応援のパトカーが到着して撃たれずに済みました。沢渡は観念して「またお会いしましょう」と言ってパトカーの方に向かいました。
それからほどなくして城尾は亡くなったようです。黒河内は横浜拘置支所に沢渡の面会に行きますが、会わせてもらえませんでした。どうやら沢渡はもうこの世にはいないようです。自首したはずの高橋ですが、逮捕されていませんでした。沢渡と同じように消されてしまったのかもしれません。結局、警察がいいことをするために悪をよしとして隠蔽してしまった45年前と同じように、警察の上の人が善と悪を判断して、全部無かったことにされたのです。黒河内は警視庁の建物に向かって「おまえら隠しすぎなんだよ~!」と叫びました。案の定、10年前の城尾と沢渡の殺人に関する会話を録音したテープの音声解析データは、科学捜査研究所の斑目八重子(芦名星さん)が課長・牛井孟(小市慢太郎さん)の指示に従って消去。その証拠物件であるテープと五百円札は、牛井と刑事部部長・柿崎清彦(利重剛さん)の手によって回収され、極秘の場所にしまい込まれました。
ラストで黒河内が言うように、世の中には表に出してはいけないことがあるということなのでしょうか。いろいろと考えさせられました。高橋の「正しいと信じた目的のために悪いことをして、いつの間にか何が正しいのか何が悪いのか分からなくなっていました」という言葉が印象的でした。城尾も沢渡も黒河内もそうでしたが、例え正しいことのためであっても、手段や方法が悪いものであったら、結局正しいことには繋がらなくなってしまうのかもしれません。

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