家族狩り (松雪泰子さん)

matsuyukiyasuko04

松雪泰子さんは、TBS系列の毎週金曜夜10時枠にて放送されている金曜ドラマ『家族狩り』に氷崎游子 役で出演しています。
昨日は第1話が放送されました。
●あらすじと感想
児童ケアセンターの児童心理司・氷崎游子(松雪泰子さん)は、子どもに何かあってからでは遅いという強い思いから、何かにとり憑かれたかのように仕事に打ち込んでいる。その真剣さがあだとなって周りからはしばしば疎まれている。父・清太郎(井上真樹夫さん)はアルツハイマー型認知症、母・民子(浅田美代子さん)は介護に疲れ果てて現実逃避するかのようにパチンコ三昧で、游子は心の休まる時がない。
一方、高校の美術教師・巣藤浚介(伊藤淳史さん)は、同僚で交際相手の清岡美歩(山口紗弥加さん)から妊娠を告げられるが、家族を持つことに強い抵抗を感じていた。
警視庁捜査一課の警部補・馬見原光毅(遠藤憲一さん)は、東京都北区赤羽で起きた殺人現場に駆けつける。その家の息子が無理心中を図って起こしたものとみられたが、馬見原は違和感を抱く。少し前に起きた大田区大森の一家心中の現場と同じにおいを嗅ぎ取った馬見原は、どちらの事件も一家心中ではなく、誰かが一家皆殺し事件を連続して起こしているのだとにらむ。
そんな中、游子は、駒田幸一(岡田浩暉さん)による小学校3年生の娘・玲子(信太真妃さん)に対する虐待の件で、警察官の対応に不満を感じて、署長に直接抗議をするために警察署を訪れる。游子と偶然すれ違った馬見原は、事件現場で嗅ぎ取ったものと同じにおいを感じて驚く。
浚介は、教え子の芳沢亜衣(中村ゆりかさん)が男とホテルに行き傷害事件を起こした際、その前に浚介に強姦されたとの嘘を游子に話したことから、警察で任意の事情聴取を受けるはめになる。取調室で游子から教師としての態度などを指摘されて散々非難される浚介だが、強姦があったとされる時間に一緒にいた浚介の元教え子・鈴木渓徳(北山宏光さん)の証言のおかげで疑いは晴れる。
そんなある日、徘徊している清太郎に偶然呼び止められた浚介は、清太郎の世話をして游子と再会する。游子たちと夕食を共にし、游子の母・民子から家庭の事情を知らされる浚介だが、励ます言葉も嘘さえも出てこなかった。
そんな矢先、浚介のアパートの隣の一軒家で、殺人事件が発生する。密室での殺人で少年の手書きの遺書も残されていたことから、少年が祖父と両親を惨殺して自殺した、一家無理心中であるとみられた。しかし、現場に駆けつけた馬見原は、前と同じにおいを感じ、部下の椎村栄作(平岡祐太さん)に「これはやっぱりただの一家心中じゃねえな。誰かが家族を狩ってんだ。家族狩りだよ」と説明する。事件現場付近の野次馬の中には、なぜか游子の姿があるのだった…。
原作は、天童荒太氏の同名の長編小説です。本作ドラマは文庫改訂版をもとに、原作者の天童氏が2014年にテレビドラマの脚本としてリライトすればどのような作品になるかという想定を踏まえて、大石静氏たちによって脚本化されたとのことです。
連続して起こる家族を狙った殺人事件をメインに、登場人物たちそれぞれの心の葛藤が描かれていくようです。游子、浚介、馬見原たちがそれぞれどのように絡みあっていくのか気になります。そして、人間の醜さ、哀しさ、気高さとともに真正面から切り込まれていくであろう“家族とは何か、生きるとはどういうことか”といった根源的な問いについても考えさせてくれそうです。