神様の女房 (常盤貴子さん)

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常盤貴子さんは、NHKの土曜ドラマスペシャル枠にて放送されている『神様の女房』に松下むめの 役で出演しています。
先週は、第2回が放送されました。
●導入部のあらすじと感想
淡路島の裕福な船乗りの次女として生まれ育った井植むめの(常盤貴子さん)は、大正4年に、親もない家もない財産も学問もなくて病弱な大阪の電気工・松下幸之助(筒井道隆さん)と結婚する。幸之助は、実の姉・亀山イワ(秋野暢子さん)にせっつかれて仕方なく、むめのは、姑のいない気楽さと財産を一から夫婦で築いていくことを望んでの結婚だった。しばらくは、大阪の小さな長屋でつつましいが幸せな暮らしが続いたが、幸之助は出世したものの望み通りの仕事ができなくなり、つまらないと意気消沈。そんな幸之助に、むめのは独立を促す。
勤めていた会社を辞めて独立した幸之助は、妻・むめのと、その弟の井植歳男(松本利夫さん)、練り物の名人・林伊三郎(笹野高史さん)で新型電気ソケットの製造販売に着手する。幸之助は、小売店を一軒ずつ回る地道な営業活動を続けるが、売り上げは芳しくなく、むめのは着物などあらゆるものを売って家計を助ける。そんな折、扇風機の部品の大量注文があり、窮地を脱する。それと並行して幸之助は見事な技術を発揮して、アタッチメントプラグ、二股ソケットの製品をヒットさせて経営が軌道に乗るのだった…。
原作は髙橋誠之介さんのドキュメンタリー小説です。髙橋さんはパナソニックの前身・旧松下電器産業で幸之助直々に命じられて松下家執事となり、夫妻の最期まで看取ったという経歴を持つそうです。
“経営の神様”と呼ばれたパナソニック創業者の松下幸之助本人ではなく、その妻であるむめのを主人公にし、むめのの視点から夫婦やパナソニックの歴史が描かれています。
“経営の神様”が「何をしたか」というよりは、「何者であったのか」を妻・むめのを通して描かれていて興味深いです。むめのは幸之助の仕事を陰で支え、まさに“もう一人の創業者”です。“社員は家族”といったものも、夫婦共通の考え方だったようです。極貧の生活から事業の失敗と成功を共に体験し、時にはケンカもしながら、二人三脚で歩んでいく姿は人間味が感じられていいです。幸之助の「成功するまであきらめない。成功の秘けつは成功するまでやめないこと」という言葉も印象的でしたし、むめのの「ご挨拶は敵か味方かを見分ける儀式」という言葉も印象的でした。
全3回の放送で次回が最終回です。順風満帆に思われた幸之助・むめの夫婦でしたが、第二次世界大戦の日本敗戦によって大きな危機が訪れるようです。どのような危機が訪れ、2人がどう乗り越えていくのか、しっかり見届けたいと思います。