みんな!エスパーだよ! 最終回 (夏帆さん & 真野恵里菜さん)

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テレビ東京系列にて毎週金曜深夜の「ドラマ24」枠において放送されていた連続ドラマ『みんな!エスパーだよ!』は昨日、最終回(第12話)を迎えました。
夏帆さんは平野美由紀 役で、真野恵里菜さんは浅見紗英 役で出演しました。
●あらすじと感想
最終決戦を前に、突如現れた和服姿の男・西郷隆盛(竹内力さん)に操られるがごとく、浅見紗英(真野恵里菜さん)は「駅前のパチンコ屋『USA』の屋上にあるスペースシャトルはUFOなんだ」と語りだす。父の浅見教授(安田顕さん)はやっと自分の研究を理解してくれたと喜び、助手の秋山多香子(神楽坂恵さん)に調査を指示する。秋山はハリポテだと報告するが、教授はその言葉に耳を傾けない。挙句の果てに、エスパーたちとマスコミを集め、紗英が語ったことをそのまま伝え「みんなであのUFOが飛び立つのを阻止しよう」と訴えかける。このいわゆる“USAパチンコ屋騒動”はマスコミにも大きく取り上げられ、誰にも信じてもらえず、いつしかエスパーたちは街の笑い者となってしまう。超能力で世界を救うと息巻いていた鴨川嘉郎(染谷将太さん)は「もう終わりだ!!」と絶望する。
一方、茂木健一郎(茂木健一郎さん)は西郷と連絡を取り、ある指令をくだす。西郷はパーオ大帝(栗原類さん)と共に動き出す。2人は永野輝光(マキタスポーツさん)が営む喫茶『シーホース』でアルバイトを始める。それから教授、紗英、秋山の前に姿を現し、自らを“3つの星”(=茂木、西郷、パーオ大帝)と名乗る。紗英はどうやら万能エスパーだったらしい。「汝と同じ力を持つあの嘉郎を目覚めさせるには必要な過程なのです」と言ってパーオ大帝たちは、紗英たちにある術をかける。
そして、全ては唐突に終わる。教授、紗英、秋山が東京に帰ってしまった。紗英がいなくなって落胆する嘉郎は、平野美由紀(夏帆さん)、輝光、榎本洋介(深水元基さん)、矢部直也(柾木玲弥さん)たちエスパーの前でチーム解散を決めて発表する。
それから1年の月日が流れ、エスパーたちはそれぞれ何事もない以前の生活へと戻っていった。エスパーたちは交流もなくなり、能力を使うこともなくなった。嘉郎はエスパーたちとの騒がしくも賑やかな日々を青春の苦い思い出として心の奥にしまい込もうとしていた。
そんな中、駅前のパチンコ屋のスペースシャトルが嘉郎の頭上を飛んで行く。親友のヤス(柄本時生さん)が通りの向こうから走って来て「街が大変なことになっとるだに」と声をかけるが、嘉郎は「後で」と素っ気なく答えて歩き続ける。次々とUFOが飛来して周りを攻撃する中、無気力だった嘉郎は目を覚まし、「僕が世界を救う!! みんなエスパーだよ!! 浅見さん、美由紀ちゃん、全員集合!!」と叫んで走り出す。街ではウサギの形をした巨大なロボットが歩きながら目から光線を放って建物を破壊していた。USAとはウサギのことだったのだ。嘉郎が、茂木、西郷、パーオ大帝たちのアドバイスを思い出して、「ワン、ワン、ワン」と呟きながらこめかみを3回鐘を打つように指で叩くと目から光線が放たれ、上空のUFOを破壊した。嘉郎は驚き戸惑いながらも必死でウサギ型ロボットにも同様に攻撃して破壊した。そこへ西郷とパーオ大帝が姿を現し、嘉郎がエスパーとして完全に目を覚ましたことを歓迎する。今まで教授たちのことを疑っていたことを悔いる嘉郎に、西郷たちは「その時に同じ過ちを繰り返すな」「当日にまた会おう」と言って、1年前のあの日に時を戻す術をかけた。それは嘉郎がエスパーのチーム解散を決めて発表した日だった。美由紀に意見を求められた嘉郎は、「解散しない。ほいで教授と秋山さんと浅見さんの言う通りついていくだで。これからが本当の戦いじゃ。しっかりしぃん!」とみんなを鼓舞するように言う。すると、「第1級戦闘エスパー誕生だ」と言って教授たちが現れ、紗英も優しく「鴨川君」と言って微笑む。嘉郎は「よし、みんな!エスパーだよ!」と号令をかけ、美由紀たちも「だよ!」と声を合わせて手を上げるのだった…。
今回の冒頭に「青春の夢に忠実であれ」(詩人・劇作家 シラー)とありました。超能力で世界を救うという夢を捨てた嘉郎は、学校の授業で先生に将来の夢を尋ねられて、「僕は世界を…世界をまあ、なんとなく生きていきます」とごまかして答えました。その目はうつろで生気がまるで感じられません。そんな嘉郎が目を覚ますのは、超能力で世界を救うという夢を取り戻してからでした。できるかできないかではなく、やろうとする気持ちが大切なのだとあらためて思いました。
なにはともあれ、この作品の独特な世界観が面白かったです。