ぼくの妹 (オダギリジョーさん)

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オダギリジョーさんは、TBS系列にて毎週日曜夜9時から放送されている日曜劇場『ぼくの妹』に江上盟 役で出演しています。
●第1話・第2話のあらすじと感想
幼い頃に両親を亡くし叔母の家で育てられた江上盟(オダギリジョーさん)と妹・颯(長澤まさみさん)。盟は大学病院の外科講師をしていて、オペの腕が抜群だが出世欲がまるで無く、出世競争や足の引っ張り合いばかりの大学病院に嫌気がさしている。颯は兄とは対照的で周りから落ちこぼれ扱いされてきたが、天性の要領の良さと生活力を持ち合わせていて自由奔放な性格。盟と颯は性格が正反対のため度々言い合いになるが、心の底ではお互いを認め合っているようである。
ある日、サイクリングをしていた盟は、仕事でパーティー用の料理を運んでいた桐原里子(ともさかりえさん)と衝突し、ケガをさせてしまう。ケガ自体はたいしたことはなかったが、その事故で台無しにしてしまったパーティー用料理を弁償するため、45万円という大金を用意しなければならないと里子に告げらた盟は、自分の責任だと言って金を準備する。その申し出を断る里子だったが、故郷の父親が生きるか死ぬかの瀬戸際で、会社の倒産を防ぐには300万円必要なので貸して欲しいと言う。その頼みをきくことにした盟は、颯に金を貸して欲しいと依頼。その理由を知った颯は、不倫の関係にある恋人で弁護士の瀬川欽也(田中哲司さん)に里子のことを調べさせ、里子の嘘を突き止めて盟に伝える。それから盟はビルの屋上で里子と会うものの、颯に聞いた情報を確認するかのように里子に突きつけ、その場を立ち去ってしまう。ふいに自分は残酷なことをしたのではないかという気持ちに襲われた盟は、再び屋上に戻ると、里子の姿はなく、彼女が身につけていたスカーフがアンテナに引っかかって、はためいていた。里子はビルから落ちて亡くなっていたのだ。
里子がなぜビルから落下したのかは不明で、警察は盟に事情を聞くが、何も情報が得られないとわかって盟を解放する。颯はまるで母親が子どもに諭すように今日のことは忘れるよう盟に言う。次の休日、盟は里子が住んでいたアパートへ行く。以前、里子に呼ばれてアパートに訪れた時に、盟は腹痛で苦しむ貧しい年金暮らしの老人・櫻井忠治(大滝秀治さん)を助けた。盟は櫻井と再会して里子の話をしているうちに、櫻井の携帯の写真等から、颯が里子と事件の前日に会っていたことが判明する。驚いた盟は颯に問いただそうとするが、颯は行方不明になる。瀬川の妻・茂子(鈴木砂羽さん)が興信所に依頼したことによって、颯は瀬川と一緒にとあるアパートに暮らしていることが判明する。盟と茂子は一緒に2人の住むアパートに向かい、茂子がカッターナイフで颯に襲い掛かるなどの騒動を経て、盟は颯を連れて帰る。颯が里子と会った理由は、盟が300万円も貸す相手がどんな人なのかを知っておきたかったからとのこと。里子が盟にいろいろ嘘をついていたから、近づかないでくれと注意したらしい。盟は長年妹と付き合ってきた勘から、颯がまだしゃべっていないことがあるような気がしたが、一応理由になっていたのでそれ以上は追及しなかった。
次の休日、盟は久しぶりにサイクリングをする。すると執拗に後をつけてくる不気味な男(千原ジュニアさん)がいた。九鬼と名乗るその男は盟に話しかけてきた。なんと里子の恋人だったらしい。里子は高いビルから突き落とされて殺されたと言う九鬼は、殺した奴が憎く、憎んでも憎んでも憎み足りないと盟をにらみつけ、また会おうと言って去って行くのだった…。
兄妹の絆を描いたドラマという前情報があったので、ほのぼのとしたものを想像していましたが、サスペンスの要素が散りばめられていて、意外とシリアスな展開で驚きました。もちろん兄妹愛は物語の軸にあって、温かくもあり切なくもある人間関係が描き出されています。
里子がビルから落ちた事件は、周囲のいろんな人々の運命に影響を及ぼしていくようです。今後の物語の展開とともに、里子の事件の真相も気になるところです。