七つの会議 (東山紀之さん)

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少年隊の東山紀之さんは、NHK総合の土曜ドラマ枠にて放送されている全4回の連続ドラマ『七つの会議』に原島万二 役で出演しています。
一昨日は第1回が放送されました。
●あらすじと感想
中堅電機メーカー・東京建電の営業部四課長・原島万二(東山紀之さん)は成果を出せず、会議で営業部長・北川誠(石橋凌さん)にどやされる冴えない男だ。原島とは対照的に営業一課長・坂戸宣彦(眞島秀和さん)は営業のエースとして高い評価を受けていた。そんな坂戸が同じ一課の”万年係長”とあだ名される八角民夫(吉田鋼太郎さん)から突然パワーハラスメントで訴えられて更迭されてしまう。人事部付けとなった坂戸の後任として原島が営業一課長に任命される。不可解な人事に驚く原島に、北川営業部長は、今まで営業一課で扱ってきたネジの一部を急いで新しい下請に発注し直すよう命じる。
原島は新しい下請先を探す過程で、下請に発注される製品用のネジが強度不足であることを発見する。坂戸更迭の裏側に何かが隠されていると考えた原島は真実を探ろうとするが、八角係長から「ここから先のことを知ったら、おまえ二度と戻れなくなるぞ。今の自分の生活に」と忠告されるのだった…。
本作は、中堅企業のごく普通のサラリーマンの視点から描かれる隠ぺいと告発の物語です。
会社というのは、本音と建前、正論と欲望、あらゆるエゴを照らし合わせながら少しでも前に進もうとする生き物で、それに隅々まで血をめぐらせるための呼吸運動である“会議”によって、組織は活性化され、分化され、ろ過され、凝縮され、新たな地平に踏み出そうとするといった原島のナレーションが冒頭にありました。そんな会社が抱える深い闇と向き合った人間が見せる葛藤、狂気、情熱がどのようなものなのかが興味深いところです。
第1回で坂戸が営業部を去る際に原島に言った「(自分の)代わりなんていくらでもいます。会社ってそういうもんでしょ」というセリフが印象的でした。それでも大多数の人は何らかの組織に属して働かなければなりません。“人は何のために働くのか?”といったことを考えさせてくれそうです。
原作は直木賞作家・池井戸潤さんの同名小説です。