シバトラ 最終回

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一昨日は、毎週火曜夜9時フジテレビ系列にて放送されていた連続ドラマ『シバトラ~童顔刑事・柴田竹虎~』の第11話(最終回)が放送されました。
●あらすじと感想
収拾がつくのかと余計な心配をしていた最終回。怒濤の展開で驚きました。
最終の宿敵のような扱いだった落合建夫(橋爪遼さん)があっけなく殺されていて、「鬼神が復讐の裁きを下す」というメッセージが残されていました。つまり、落合を殺したのは、オリジナルの「鬼神」。私は新庄徹(宮川大輔さん)がおかしな行動を取るところから、てっきり新庄が犯人だと思っていましたが、現場に残されていたチーム・シバトラの一員であることを示す羽根が落ちていて、その予想は早くも不正解だと判明。しかも、新庄は最終的には、「ホンマは暑苦しい刑事になりたかった」と、大嫌いは好きの裏返しと言わんばかりの展開で、すっかりイイ人になっていました。
「鬼神」は宝生美月(大後寿々花さん)でした。半年前、義父・宝生光彦(近江谷太朗さん)から虐待を受けていた美月は、鬼神というシステムを考え高校生たちに光彦を襲わせたのです。覚せい剤を使用していた光彦はその事件を表ざたにすることはなく、美月も光彦への制裁が済んだ時点で鬼神を終わりにするつもりだったようです。しかし、その3カ月後に本牧高校の河東学人(大東俊介さん)が鬼神を名乗って犯罪を重ねてしまいます。河東が鬼神として捕まった後も、鬼神サイトでは鬼神の復活を願う者や鬼神の模倣犯が出現してその熱は冷めませんでした。そのことに心を痛めた美月は、鬼神を終わらせて二度と復活させないために、自分が鬼神であることを告白して、みんなの前で自殺しようとしたわけです。
「光を知れば知るほど、辛かった。楽しくて笑いの絶えない毎日でも、ひとりになると闇は私の心を覆った。一度でも心が壊れたら、もう二度と元には戻らないの。その闇を消すことはできないの」と言う美月。光を与え続けようとしていたであろう柴田竹虎(小池徹平さん)にとって、実に悲しい告白だったことでしょう。
美月の義父・光彦は落合から薬を買っていました。その事実を知った美月は、自分に闇を作った落合が憎くて殺したと主張しました。しかし、藤木小次郎(藤木直人さん)は、自分たちのために、美月は落合を殺してしまったのだと言いました。小次郎が「落合がこの世から消えない限り、幸せなんて来ない」と美月に言ってしまったことは、確かに影響があったのかもしれません。小次郎や電話越しの白豚(塚地武雅さん)の必死の説得にも銃を突きつけたまま下ろそうとしない美月。そんな美月に竹虎は無言のまま、目に涙をためながら、一歩ずつ美月の心をたぐり寄せるように近づいていきました。その間に流れる回想シーンが感動的でした。そして、美月の手から銃が離れ、竹虎は美月を抱きしめ、「やり直そう」と言いました。美月が車で署に連行される時に小次郎と白豚がバイクで並走して、“走れ”を逆さまにした旗を掲げ、「走るな。自分のペースでゆっくりと行けばいい」とのメッセージを送る場面は蛇足のような感じはしましたが、チーム・シバトラ集結ということで微笑ましくもありました。
一連の事件の責任を負って、千葉さくら(真矢みきさん)は箱根署へ異動、竹虎はお咎めなしで復職という破格の待遇でした。どうやらさくらの元後輩・常盤遼子(井上和香さん)のおかげのようです。白豚と鮎川環(南明奈さん)はラブラブで、環は刑事になることを決意。小次郎は落合に殺された恋人・千葉ゆりの墓参りに初めて行くことができ、「俺も変わっていかないとな」と言いました。一方、パトロールに出た竹虎は若者に絡まれますが、中学生ではなく高校生に間違われたことに嬉しそうな表情を浮かべました。やはり、童顔の小池徹平さんは、はまり役だと思いました。