RAILWAYS (中井貴一さん)

kiichi02
中井貴一さんは、現在公開中の映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』に筒井肇 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
筒井肇(中井貴一さん)は、都内の大手家電メーカーの経営企画室長で、取締役への昇進が内定するなど、順風満帆な人生を歩んでいるかのように見えた。しかし、仕事一筋で家庭を顧みていなかったことから、妻・由紀子(高島礼子さん)と娘・倖(本仮屋ユイカさん)との関係はギクシャクしていた。
そんなある日、故郷・島根に住む肇の母・絹代(奈良岡朋子さん)が倒れたという一報が入る。久しぶりに帰った故郷で、母の容態は大したことはないと聞き、ひとまず安堵する肇だったが、東京から肇の会社の同期で親友の川平吉樹(遠藤憲一さん)が自動車事故で亡くなったという知らせが入りショックを受ける。さらに追い討ちをかけるかのように、精密検査の結果、絹代に悪性の腫瘍があることが発覚。肇は自分の人生を振り返り、今後の人生について考えた。そして、肇は子どもの頃の夢だった一畑電車の運転士になることを決意。会社を辞め、一畑電車の運転士に応募するのだった…。

ストーリーはいたってシンプルです。タイトルにある通り、主人公が子どもの頃の夢だったバタデンこと一畑電車の運転士に49歳にしてなったというお話です。仮題は『BATADEN』でしたが、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで有名なROBOTが企画・制作を担当している影響もあってか、現タイトルになりました。
ストーリーの起伏はあまりありませんが、第二の人生をスタートさせる肇を中心とした人間模様や、美しい田園風景とそれに自然に溶け込んでいるローカル列車が心を捉えて飽きさせません。例えば、「好きなことをやればいい」と言う絹代とそれを体現してみせる肇の母子愛、「ゆっくりでいい、前に進んでいれば」と言うようになった肇とその変化に喜ぶ倖の親子愛、肇の息切れにいち早く気づき、肇の転職をすんなり受け入れて遠くで見守った由紀子の夫婦愛など、うがった見方をすれば現実的ではないのかもしれませんが、夢があって感動的でした。肇と会社の仲間や乗客とのふれあいも印象的でした。特に運転士の仕事が好きでたまらない肇と、とある事情でなんとなく運転士という職に就いた宮田大吾(三浦貴大さん)が対照的になっていて、いろいろと考えさせられました。もう少し人物も出来事も掘り下げて描いて欲しい気もしましたが、あまり深刻になり過ぎて後味が悪くなるよりは、これくらいがちょうどいいのかもしれません。ある程度人生経験を積んだ人であれば、細かい描写がなくても伝わるでしょうし、理屈抜きで心に響くものがあるでしょう。
人生、家族、仕事について考えさせられる側面もありますし、人々の温かさや景色の美しさに心が癒される作品でもあります。