のだめカンタービレ 最終楽章 後編 (上野樹里さん)

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上野樹里さんは、現在公開中の映画『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』に野田恵 役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
千秋真一(玉木宏さん)は、今まで以上に音楽に打ち込むために、のだめこと野田恵(上野樹里さん)と離れて暮らすことにする。
そんな矢先、千秋に思いがけない仕事が舞い込む。それは、孫Rui(山田優さん)との共演で、Ruiが自らの復帰公演として千秋との共演を望んだのだ。
一方、のだめは千秋に追いつこうとピアノレッスンに励む日々を送っていたが、オクレール先生からコンクール参加の許可が下りず、焦っていた。
そんなのだめに希望の光を当てたのは、三木清良(水川あさみさん)を応援するために観に行ったヴァイオリンコンクールのピアノ部門で聴いた「ラヴェル ピアノ協奏曲」だ。のだめはすっかりその曲に魅了され、いつか千秋と共演する時に演奏したいと心に決め舞い上がる。
ところが、「ラヴェル ピアノ協奏曲」は千秋とRuiが共演する演目だったのだ。上機嫌なのだめに千秋はそのことを伝えることができず、のだめはテオ(なだぎ武さん)からその事実を聞いて、大きなショックを受ける。
しかも、千秋とRuiの共演で、想定していた以上の演奏を見せ付けられたのだめは、さらにショックを受け、自分の存在意義に疑問を感じる。
失意ののだめと再会したフランツ・フォン・シュトレーゼマン(竹中直人さん)は、自分のプラハ公演での共演を提案する。戸惑いつつもそれを受け入れたのだめは、鮮烈なデビューを果たす。しかし、その成功が、のだめの心に暗い影を落とし始めるのだった…。
自分が頑張る姿を見せることが、のだめの才能を引き出す根源になると考えていた千秋。そんな千秋の行動が後編で2人の関係に大きな影響を与えることとなりました。
これまで寄生虫のように千秋に付きまとっていたのだめでしたが、本作では独り立ちして、逆に千秋を寂しがらせる場面もありました。のだめと千秋の、これまで以上にシリアスで複雑な表情も印象的でした。
物語的には駆け足感が否めないものではありましたが、前編同様スクリーンの大画面で映し出される迫力のオーケストラシーンは見ものでしたし、そして何より、のだめと千秋の大団円は感慨深いものがありました。映画単体としての完成度は決して高いものではありませんでしたが、テレビシリーズから連綿と続いてきた『のだめカンタービレ』の有終の美を飾る作品としては、よくできていたと思います。
これからも、のだめと千秋は手を取り合って音楽の道を歩んでいくのでしょう。それをもう見届けることができないと思うと寂しいです。