メン・イン・ブラック3 (ウィル・スミス)

willsmith

映画『メン・イン・ブラック3』(Men in Black III)は、地球に住んでいるエイリアンの犯罪を取り締まる極秘組織“MIB”の活躍を描いたSFアクション・コメディシリーズの第3弾です。
ウィル・スミスは、エージェントJ役で出演しています。今回もスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を担当し、バリー・ソネンフェルドが監督を務めています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
月面のルナマックス銀河系刑務所から、凶悪なボグロダイト星人のボリス(ジェマイン・クレメント)が脱獄した。ボリスは地球に降り立ち、あることを目論んでいた。
一方、MIB所属のエージェントJ(ウィル・スミス)とエージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)は、相変わらずエイリアンの取り締まりに追われていた。そんな中、Kはボリスと再会を果たす。ボリスは、「お前は過去で死ぬ」という不可解な言葉を残して姿を消す。
Jはボリスについて質問するが、Kは語ろうとしない。気になったJはMIB本部のデータベースで検索する。ところが、「1969年7月16日、フロリダ州ケープカナベラルにてエージェントKがボリスを逮捕」「その際、ボグロダイト星人を殲滅する武器を入手した」という情報を得るものの、それ以上は機密扱いで閲覧できなかった。そこでJは、他界したエージェントZの後任エージェントO(エマ・トンプソン)に尋ねるが、彼女も何も語ろうとはしなかった。
その翌日、Kは忽然と姿を消し、みんなの記憶からも消えてしまってることにJは気付く。古くからMIBにいるOの話によると、Kは40年前の1969年7月16日にボリスに殺されたとのことだ。さらにボグロダイト星人が侵攻を開始し、地球は未曾有の危機に陥る。ボリスの歴史改変により若き日のKが殺されたことを確信したJは、Kと地球を救うため、40年前にタイムスリップするのだった…。
エイリアン関係の事件があるとどこからともなく“黒服の男たち”が出現するというアメリカの都市伝説が元ネタの“メン・イン・ブラック”。本作は前作から10年ぶりの続編となります。
ひょうきんな性格ながら仕事に関しては熱意を持っているJと、冗談の通じない生真面目な性格で常に仏頂面のKの黄金コンビは今回も健在でした。そして、若き日のKを演じたジョシュ・ブローリンが、現在のK役を演じているトミー・リー・ジョーンズの微妙な表情の動きやしゃべり方を見事に再現していて似ていました。
「(“アニマル”ボリスではなく)ボリスだけでいい」「俺の意見は違う」が口癖のボリスや、5次元の世界に生きていて様々なパターンの未来を見ることができる異星人のグリフィン(マイケル・スタールバーグ)もいい味を出していました。
前作から10年もの月日が経っているので、当然といえば当然なんですが、エイリアンの姿やMIBの道具・乗り物など、それらを表現する映像のクオリティの高さはシリーズの中で一番でした。今回はタイムスリップという前2作にはない新しい要素がありましたが、そこでも映像効果がいかんなく発揮されていました。
あの人が実はエイリアンだったというシリーズおなじみのお遊びネタ、有名人カメオ出演もあり、レディー・ガガなどが出演していました。ただ、シリーズ2作目のマイケル・ジャクソンほど目立った登場の仕方ではないので、過度の期待は禁物です。
本作はなんといっても主人公2人の心情に焦点を当てているところが印象的でした。イヤなことを尋ねないのが幸せの秘訣だとJに言っていたK。ラストでは2人に関係する意外な秘密が明かされていて、2人のなんともいえない心情が察せられて切なかったです。後付けの設定でしょうけど、よくできていると思いました。