GODZILLA ゴジラ (渡辺謙さん)

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映画『GODZILLA ゴジラ』は、怪獣映画の傑作として映画史に名を残す『ゴジラ』をハリウッドが再リメイクした作品です。『モンスターズ/地球外生命体』のギャレス・エドワーズが監督を務めています。
渡辺謙さんは、芹沢猪四郎博士役で出演しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
1999年、フィリピン諸島のユニバーサル・ウェスタン鉱山で大規模な崩落が起きる。特別研究機関「モナーク」に所属する生物科学者の芹沢猪四郎博士(渡辺謙さん)と助手のヴィヴィアン・グレアム博士(サリー・ホーキンス)たちは、そこで巨大生物の骨の化石と巨大な卵を発見する。卵の1つは無傷だったが、もう1つは殻になっていて、何かが這い出て海に向かって行った形跡があった。
同年、日本の雀路羅(=じゃんじら)市にある原子力発電所に勤務するジョー・ブロディ(ブライアン・クランストン)は異常な地震波を観測し、会社に対策を講ずるよう訴えるが取り合ってもらえなかった。ジョーの妻で原発技術者のサンドラ(ジュリエット・ビノシュ)は、夫の言葉を信じて原子炉の点検へと向かう。そんな矢先、大きな振動が発生し、原子炉が破損して放射能が漏れ出す。ジョーは街の住民を守るべく、泣く泣くサンドラを原子炉に残したまま防護壁を閉めることを余儀なくされる。その後、原子炉が次々と崩壊し、近所の小学校ではジョーとサンドラの幼い息子・フォード(CJ・アダムス)が、その様子を見て愕然としていた。
それから15年後の2014年、大人となったフォード(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、アメリカ軍の爆発物処理班の隊員となっていた。任務を終えて14カ月ぶりに妻子が待つサンフランシスコの自宅に戻るが、領事館から日本に暮らす父・ジョーが警察に逮捕されたという知らせを受け、妻子を残して急遽日本に向かう。ジョーは、妻が亡くなった原発事故の真相を究明するためにずっと日本にいたが、最近また異常な地震波を観測し、調査のために退避区域に無断で侵入して逮捕されたのだ。フォードによって警察から引き取られたジョーは、一緒にアメリカに帰るよう説得されるが、調査をあきめられず聞き入れようとしない。そこで仕方なくフォードは、ジョーと共に今や放射能汚染で退避区域となっているかつての実家に行くことにする。そこには15年前当時のデータが残されていて、ジョーはそれを回収して今のデータと比較して研究したいのだ。放射能汚染エリアにもかかわらず、野良犬が元気に走り回っていて、放射線量計測器でも異常なしの結果が出た。ジョーとフォードは実家にたどり着いてデータを回収するものの、現地パトロールに見つかって侵入者として捕らえられる。原発跡地内に建造された研究施設に連行された2人は、思いも寄らぬ光景を目にするのだった…。

本作は、1954年日本公開のいわゆるオリジナル『ゴジラ』に回帰しつつも、新たなゴジラ像も描き出していました。1954年版『ゴジラ』は、当時社会問題となっていたビキニ環礁の核実験に着想を得て製作され、怪獣ゴジラは人間にとっての恐怖の対象であると同時に、“核の落とし子” “人間が生み出した恐怖の象徴”として描かれました。本作ではゴジラ自身は“核の落とし子”といった存在ではないものの、全体としての精神は継承されていると思いました。単なる娯楽作に終わらず、核のテーマが盛り込まれていたからです。
そして何と言ってもやはり注目すべきは怪獣ゴジラです。同じくアメリカ合衆国の資本で製作された1998年公開の『GODZILLA』では、ティラノサウルスみたいなデザインで個人的にはがっかりしたのですが、本作では比較的オリジナル版に近いデザインが踏襲されていて、まだゴジラのイメージに近い感じでよかったです。CGが使用されいることもあってか、ゴジラの動きがリアルで存在感がありました。ちなみにモーションキャプチャが用いられているのですが、その世界では第一人者のアンディ・サーキスが演じています。ゴジラに関して個人的に特に感動したのは、咆哮と放射熱線です。映画館特有の大画面・大音響のおかげもあって、とても迫力がありました。
惜しむらくは、主役であるはずのゴジラの出番が少ないことです。敵の怪獣ムートーの方がむしろ目立っていたような気がします。個人的にムートーのデザインはイマイチに感じましたが、強力な電磁パルスを放って周辺の電子機器を無力化するところや、ゴジラと敵対関係になる理由でもあるその繁殖形態などが興味深かったです。そして何より、そんなムートーとゴジラのバトルは見応えがあって興奮しました。
核兵器によってゴジラたちを殲滅しようと画策するウィリアム・ステンツ提督(デヴィッド・ストラザーン)に対し、芹沢博士が言った「人間は自然を支配できるとうぬぼれていますが、その逆だ」というセリフが印象的でした。ゴジラが調和を戻す存在であるという点は賛否両論あるところかもしれません。でも、地球上に多くの文明を築いてきた人間が、大自然の圧倒的な力の前にはなす術もないということが表現されていて色々と考えさせられました。

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