ダークナイト ライジング (The Dark Knight Rises)

batman
映画『ダークナイト ライジング』は、クリストファー・ノーラン監督による『バットマン』シリーズの3作目にして完結編です。
今回も主演のクリスチャン・ベールをはじめ、マイケル・ケインやゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンらが続投しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
ジョーカー、トゥーフェイスとの死闘から8年後。他界した幼馴染レイチェル・ドーズの喪に長らく服していたバットマンことブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)はゴッサム・シティに戻っていた。しかし、ウェインは深い喪失と挫折から肉体的にも精神的にもボロボロになっていて、人目を避け隠遁生活を送っていた。
ゴッサム・シティは法改正によって作られた『デント法』の下、平和の様相を呈していた。しかし、それはあくまでも嘘で固めた勝利によるものであり、“邪悪”がよみがえろうとしていた。不気味なヘッドギアを着用した凶悪犯ベイン(トム・ハーディ)の脅威がゴッサム・シティに迫ろうとしているのだった…。

少年時代に両親を殺されたウェインが、腐敗したゴッサム・シティに平和と秩序をもたらす“バットマン”として生きる目的を見出した『バットマン ビギンズ』。理由も目的もなくただ犯罪で遊んで破滅を楽しむ殺人鬼ジョーカーに愛するレイチェルを殺され、ゴッサム・シティ希望の星だったハービー・デント=トゥーフェイスの死の真相を隠すために、バットマンが殺人者としての罪を被って闇の中に消えた『ダークナイト』。本作『ダークナイト ライジング』は、その8年後が描かれています。
本作を真に理解するには前2作も鑑賞しておいた方がいいでしょう。物語として繋がりが深いからです。前回のジョーカーの存在感が凄かったので、どうしても今回の敵・ベインに注目する人が多いと思いますが、本作は完結編ということもあり、どちらかといえばバットマンことブルース・ウェインの人間ドラマが中心であり、シリーズを通して問い続けてきた“ヒーローとは何か”といったことに対する答えのようなものも描かれています。
もちろん、アクションシーンも見ごたえがありますし、新キャラクターとして登場するキャットウーマンことセリーナ・カイル(アン・ハサウェイ)や新人警官ジョン・ブレイク(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)、慈善家ミランダ・テイト(マリオン・コティヤール)もいい味を出しています。何気にスケアクロウことDr.ジョナサン・クレイン(キリアン・マーフィ)が本作にも登場していて面白かったです。そして、刑事ジェームズ・ゴードン(ゲイリー・オールドマン)とブレイクのやり取り、ウェインと執事アルフレッド・ペニーワース(マイケル・ケイン)のやり取り、バットマンとゴードンのやり取りも興味深かったです。特にバットマンがゴードンに対し「ヒーローはどこにでもいる。目の前の子どもの肩に上着をかけてやり、“世界は終わらないよ”と優しく励ます、そういう男こそがヒーローなんだ。あなたはずっと私のヒーローだった」と言うシーンが印象的でした。
バットマンのスピリットは、ブレイクやゴッサム・シティの子どもたちに“希望”という形で受け継がれていくようです。ちなみに終盤でブレイクのファーストネームが明かされますが、原作ファンにとっては嬉しい繋がりが感じられることでしょう。そしてシリーズを見届けてきた人は特に、ウェインが最後に見せる笑顔で、アルフレッド同様心が満たされることでしょう。美しい幕切れでした。

スポンサーリンク