銭の戦争 最終回 (渡部篤郎さん)

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渡部篤郎さんは、フジテレビ系列の毎週火曜夜10時枠にて放送されていた連続ドラマ『銭の戦争』に赤松大介 役で出演しました。
昨日は最終回(第11話)が放送されました。
●あらすじと感想
白石富生(草なぎ剛さん)は紺野未央(大島優子さん)を助けに向かった先で赤松大介(渡部篤郎さん)と対峙する。赤松は未央と引き換えに20億円を返すよう要求。一日の猶予をもらった富生は、ある方法で20億円を返すため、大学時代の後輩・灰谷(中林大樹さん)と未央の友人・目黒桃子(朝倉えりかさん)に協力を仰ぐ。
一方、20億円が手元に戻ることが決まった赤松は、青池早和子(ジュディ・オング)の保釈金5億を用意するのに苦心する梢(木村文乃さん)と接触。 金を援助する代わりに自分を青池ファイナンスの役員に加えるよう持ちかける。
諸々の準備ができた富生は、赤松に連絡をして、4時に赤松金融で20億円を返すと告げるのだった…。
約束の時間に赤松金融に姿を現したのは、東京国税局でした。富生が元従業員として赤松の脱税を内部告発したのです。しかも隠し部屋に仕掛けを施して煙を発生させ、国税局の人に隠し部屋の存在を気づかせ、その先の金庫にある20億円を見つけさせました。富生が事前に赤松金融の留守を見計らって、灰谷と桃子に20億円を戻すよう指示していたのです。富生は警察に不正経理の証拠も渡しました。赤松は脱税と出資法違反容疑で逮捕されました。
早和子の保釈金5億は、ホームレスから300億円もの大金を動かせるまでに成り上がった紅谷裕蔵(津川雅彦さん)が用意してくれました。なんでも紅谷のホームレス時代に1万円を貸してくれたのは、早和子だったようです。その借りを返した格好です。
所得隠しと贈賄容疑でマスコミから追及を受ける早和子は、すべてを認めて会長職を辞することを発表し、孫の梢が社長となる旨を伝えます。すると、マスコミから今までの同族企業の体質を引き継ぐだけではないかと批判されます。そこでその場に駆けつけた富生が一芝居打って早和子への恨み言を言い、それに反論する形で梢が自らによる内部告発を明かすことになりました。その結果、孫に代表を譲るのではなく、孫に会社を奪われた早和子という関係性が強調され、同族経営の印象が薄まりました。早和子は富生に感謝の言葉を述べ、ホワイト化学の件を謝罪しました。
春になり、ホワイト化学には、富生の弟・光太郎(玉森裕太さん)が見習いとして入りました。光太郎は今までの大学院での研究を活かした開発をいつかホワイト化学で実現させようと張り切っています。
未央は新しい仕事を見つけ元気に頑張っています。富生はそんな未央に感謝の言葉を述べ、去り際に抱きしめて「じゃあね」と言いました。何だか富生の様子がおかしいと不安を感じていた未央ですが、その予感は的中します。そのまま富生は未央の前から姿を消したのです。
その後、富生は、赤松とは違うやり方で金貸しの仕事を続けているようです。倍にして返せと言われて紅谷から無期限で10万円を借りていた富生ですが、19万円を返して、残りの1万円はまだ借りておくという粋な計らいをします。刑務所で不敵な笑みを浮かべる赤松、バリバリ社長業をこなす梢、富生との思い出深き500円玉をコツコツと貯金する未央。それにしても富生は未央という“良心”がそばにいなくて大丈夫なのでしょうか。赤松と同じように金庫に大金をため込んでいる富生が、これまた赤松と同じように札束のにおいを嗅ぐところで物語の幕は閉じました。
赤松が言っていたように、一度とりつかれた人間は、金の力からは逃げられないということでしょうか。なんとも微妙な後味の終わり方でした。