塔の上のラプンツェル (中川翔子さん)

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『塔の上のラプンツェル』(原題:Tangled)は、『白雪姫』から数えてウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ長編作品第50作目の記念作となります。原作はグリム童話の『ラプンツェル(髪長姫)』で、『ボルト』のバイロン・ハワードとネイサン・グレノが共同で監督を務め、『トイ・ストーリー』シリーズで有名なジョン・ラセターと『美女と野獣』『リトル・マーメイド』で有名なトップアニメーターのグレン・キーンが製作総指揮を務めています。
中川翔子さんは、日本語吹替版でラプンツェルの声を担当しています。
先日、劇場に観に行きました。
●導入部のあらすじと感想
深い森に囲まれた、出入り口のない高い塔に暮らすラプンツェルは、18年間、育ての親であるマザー・ゴーテルから「塔の外は恐ろしい世界だから」と言われ続け、塔の外に出ることを禁じられていた。しかし、成長するにつれて、好奇心旺盛なラプンツェルは、塔の外の世界に憧れ、自分の誕生日になると決まって遠くの空に現れる無数の“灯り”の正体を知りたがっていた。
そんなある日、城から王冠を盗み出した大泥棒フリン・ライダーが、衛兵たちに追われて森へと逃げ込んだ。追っ手を振り切った先で塔を見つけたフリンは、壁をよじ登って侵入。ラプンツェルはフリンを自分の“魔法の髪”を狙う悪人だと思い、フライパンで叩いて気絶させ、長い髪を巧みに使って捕らえてしまう。そして、王冠を手にしたラプンツェルは、返す条件として、“灯り”の場所まで自分を案内するようフリンに要求するのだった…。

コメディ、アクション、ロマンスのバランスが絶妙で楽しい映画でした。
ラプンツェルにとっては唯一の遊び相手であり、何でも話せる大切な友達であるカメレオンのパスカルや、乗り手である警護隊長がいなくなってもフリン追跡に執念を燃やす仕事熱心な白馬のマキシマスなど、ユニークなキャラクターが多数登場します。
ラプンツェルの髪には、ある魔法の力があり、その長さはなんと約21メートルもあります。ラプンツェルはその髪を自由自在に操り、様々なアクションをみせてくれます。
超自信家でナルシスト、遊び人風のフリンですが、そんな彼にも意外な過去がありました。ラプンツェルはフリンと旅する中で、一緒にいくつもの危機を乗り越えていくうちに、彼に淡い恋心を抱くようになります。塔の上に幽閉された姫を連れ出した泥棒が彼女の心までも奪うというシチュエーションは、私の好きな映画『ルパン三世 カリオストロの城』と重なって懐かしくもありました。
そして特筆すべきは3D効果です。クライマックスで無数のランタンが夜空を漂うシーンの美しさは圧巻です。特にランタンがまさに自分の目の前をゆっくりと浮遊しているかのような光景は、3D映像ならではの臨場感で感動的でした。
ラプンツェルが自身の出生の秘密に気付く場面や、フリンがラプンツェルとゴーテルの関係に気付く場面などは強引な感じがしましたが、終盤の畳み掛けるような展開は爽快でした。
本作は今から60年以上前、ウォルト・ディズニーの生前から企画されていたそうです。ウォルト・ディズニーは「僕たちは前進を続け、新しい扉を開き、新たなことを成しとげていく。なぜなら、好奇心が旺盛だからだ。好奇心があれば、いつだって新たな道に導かれるんだ」という言葉を残しています。不安を抱えながらも、期待に胸を膨らませ、勇気を出して未知なる世界へ踏み出したラプンツェルは、まさにその言葉を体現していました。私も運命は自分で切り拓くという気概で、自分の殻を破って前進していこうと改めて思いました。